ニセチャロ川から屏風岳は昨年既に計画を書いていたが、なかなかタイミングが合わずに行けていなかった。
日曜は天気が良くて山頂から大雪を見ることができそうだったから、行ってみることにした。
ニセチャロ林道ゲートに着いたのは午前3時半前で、出発するには早すぎるからとりあえず仮眠した。
珍しく熟睡できて出発は午前4時30分。
林道は5キロ、トリカブトがたくさん咲いていた。
予定どおりきっちり1時間で出合に着いた。
入渓するとすぐに砂防があり、その後滝が3つあった。
全て左から巻いた。
その後は900手前で滝が出てきて右から登る。
それにしてもこの沢はマジで滑るから慎重に歩く。
しかも水も冷たいから滝が出てきても水を浴びながら登るとかは勘弁。
ピークまで4時間かからないんじゃないかと思っていたが、それはどうやら無理そうだ。
930二股は左に入る。
古い記録では流木が詰まっていて出合を見過ごしてしまうほどとあったが、現在はそのようなことはなかった。
それでも1050二股までの間には流木が詰まっていて辟易した。
1100を過ぎた辺りから滝が出て来るが、今日は1人だからあまり盛り上がらない。
滑るから慎重に淡々とこなすだけだ。
滝は1400辺りで終わる。
振り返ると東大雪の山々が見えた。
確かではないが笹は1650くらいからだったはず。
笹は細くて背も低いが、急な斜面に生えているからその上部はずっと目の高さ。
稜線が近くなるとハイマツが出て来るが、ピークはすぐそこでハイマツ漕ぎの時間は短い。
ピークからは大雪とトムラウシがくっきりと見えた。
この角度から見るのは新鮮だ。
冬にパクと来た時は何も見えなかったが、この景色を冬に見れていたら感動しただろうな。
ニセカウの方。
下りは南東面沢。
笹に掴まりながらバックステップでするする下り、水が出て来ると例によって滑るから慎重に下る。
本流に出ると930二股までの間に滝がいくつかあるが、いずれも簡単に巻いて下りることができるから懸垂は不要。
あとは河原を歩いて林道を目指すだけ。
冬に林道を歩いた時はきっと相当壊れているんだろうなぁと思ったが、雪が溶けて歩いてみるとそこまででもなかった。
日高の林道に比べれば損壊の程度は可愛いもんだ。
天気もいいし、なぜか林道歩きが楽しかった。
下山後は黒岳の湯からの登山軒。
スープが激熱でよかった。
ぬるいスープなどは話にならん。
さてと、感想を。
確かに登れる滝がたくさんあって楽しいといえば楽しいんだけど、この沢の印象を端的に言うと、ヌメヌメでよく滑るってことと流木がうざいってことに尽きる。
まあ、ピークから大雪とトムが見えるのは貴重かもしれないけど。
そうは言っても、札幌から高速に乗ってガソリンを垂れ流し、往復10キロの林道歩きをすることを考えると、残念ながら再訪はない。
どうしても屏風岳のピークを踏みたいのなら別ですけど。