カトリック教会の問題

公会議後の教会の路線は本当に正しいのでしょうか?第二バチカン公会議後の教会の諸問題について、資料を集めてみたいと思います

サンニエの独裁

2017-06-02 16:04:10 | エキュメニズム
サンニエの独裁

 どこに行くのかもしれないシヨンが何かをつかむためには、サンニエの後をしっかりついて行かねばなりませんでした。言わば、サンニエ『先生』の“専制”絶対が敷かれたのです。

 シヨン運動の信奉者の一人デグランジュ神父は、それを離れる前にこう言いました。「シヨンは、熱烈な共和制支持、民主制支持を宣言するが、その内部では、最も完全な絶対君主制が組織されている。」「シヨンはサンニエの排他的な権威に服している。…彼こそが新聞、雑誌、本部の唯一の持ち主である。支部は少しずつ管理手段を奪われている。」 サンニエの独裁の元で、シヨンは少しずつ左傾していきます。

 シャルル・モラス(Charles Maurras)は、かつてラムネーの思想に取りつかれたことがあったので、シヨン運動がどこに行くかすぐに分かったそうです。モラスは、サンニエに対して、教会のローマ性を擁護しました。

「もしかしたら、この霊的社会(教会)には一人の頭があり、それをあなたは力が強すぎると思っているかも知れません。あなたは、3千9百万の指揮官と、多かれ少なかれ散り散りになった幾億の神経組織の方が、それぞれが自分の幻想を「天主がそれを望む」によって合法的に実現させることのできる多くの頭たちの方をお好みかも知れません。しかし、あなたはこの無秩序におびえ、教会を認めています。ただあなたは教会の頭が外に[ローマに]あることを残念がっています。あなたはフランス語でのミサや晩課を、ローマの権威から完全に離れた聖職者を、希望していますね。そうなったら、必ず残念がるでしょう。『ローマ』が廃止されることは、このローマとともに、聖伝の一致と力をが失われるでしょう。カトリック信仰に関する書き物の記念碑[聖書のこと]は、ローマから取り上げられた宗教的影響を受けることになるでしょう。直接にテキストを、特に書簡を読むでしょうが、もしローマが説明しなければ、ユダヤ的であるこの書簡はユダヤのようにふるまうでしょう。」

「ローマから離れることによって、私たちの聖職者はますますイギリス、ドイツ、スイス、ロシア、ギリシアの聖職者たちのように変わって行くでしょう。彼らは司祭から「牧師」「福音の僕」になり、ますますラビニスムに近づき、少しづつエルサレムへとあなたを導いてしまうでしょう。」

(シヨン運動について:3)


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