文庫 麦わら帽子

自作小説文庫

泣かない子供。

2015-01-22 | 詩歌

左の頬を 赤く染めた 貴女を見つけた

新雪の上に 自分の影を 見ている ガラスの目

貴女は 幼い子がそうするように

弱々しく泣きはしないで

振り下ろされる手に くらいついて 噛みついた

そして 頭の後ろに 今度はこぶを作ったのね

ふり払われて

怒声を浴びて

復讐を誓った

どうせいつか 逆転する日がくるのだと

子供らしくもなく知っていて

そうしたら

その日が来たら

わたしは … きっと …

ダメよ と云って 私は 貴女を抱きしめた

何もしては ダメよ

何もしない 何も云わない それが 貴女の 本当の勝利よ

貴女は ほんの少し 私に 抗った

嫌だというように 首を振った

でも 小さな手のひらで 早くも実体化した 氷のナイフが

ゆっくり 溶けていった

貴女は絶望的に それを見ていた

貴女が 私の言葉の真意を知る時が 必ず来るわ

貴女の思念は 危険なの

実体化しやすいのよ

この世に 反映されやすいの

だから 消しなさい その怒りを


少女は また 雪を草原を見た

私が 貴女に代わって泣いてあげる

今は絶対泣けずにいる 貴女の為に

 



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わたしを、泣かせてください。

2015-01-20 | 詩歌

メッセージ 受け取りました

わたしは あの日の哀しみに 怒りに

立ち返らなければなりません

わたしに 勇気がなかったから

事態は 永遠に ループして

わたしを とどまらせようと するのです

今は わたしを泣かせてください

優しい人の目に なって 見ていてください

今宵

わたしは たくさんの涙を流し

崩壊への 一歩を 進めます

事態は もう ここまでこじれたのです

憐れな子 と あの日の目で

わたしを 見ていてください

ゆっくり ゆっくり わたしは 進みますが

止まることは ありません


だから


今夜は 泣かせて欲しいのです




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あけましておめでとうございます。

2015-01-02 | 詩歌

今年もよろしくお願い申しあげます。

少しずつ 短編小説アップ が

今年も目標です。


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