紫苑の惑星

若柳菊のプチ日記や寿菊派若柳流からの日本舞踊公演会のお知らせなどを更新します。

奮闘記★2

2005年07月27日 | ハレルヤ!
すっかり筆無精、更新無精になって
しまってますっ★

よしっ気を取り直して元気に書き込み
ます!!今夜は奮闘記の前に少し仕舞の
ご紹介しますね。

お能の世界は曲に等級があります。
入門して今までにお稽古をつけて
頂いたのは「紅葉狩(クセ)」から
始まり「田村(クセ)」「杜若(キリ)」
「蝉丸(道行)」という順で進んで
います。

能は全曲演じられると長い時間が
かかりますが、仕舞や舞囃子は一部分
を舞うため比較的短時間です。
()内のクセ・キリ・道行とは物語の
どの部分を舞うかを表しています。
クセとは曲舞の主要部分。キリとは一曲
の終末部分。道行とは上歌の一種で旅行
の道程を謡っている部分です。
この「道行(ミチユキ)」という表現は
日本舞踊でも良く使い、主に花道で踊り
ます。

うーっっ奮闘記を書きながら、もう3回
も揺れています★
地震速報は出ないので震度は小さいので
しょうが、恐いです・・・
あっ速報出ました。震度1★

はてさて、それぞれの曲の物語は語れば
長い事ながら★
リクエストがあれば更新しますね。
今回は奮闘中の舞囃子「吉野天人」のお話
をしましょう。
「吉野天人」季節は3月春。所は大和国
吉野山。満開の桜と天人の舞を題材にした
美しい物語です。
謡本の[構想]をご紹介します。
毎年各所の桜を見る事にしている都の者が
今年は吉野の桜を見ようと、仲間を伴って
吉野山の奥深くにゆきます。そこに高貴な
姿をした一人の女性が現れたので、都の者
が怪しんで尋ねると「この辺りに住み、
一日中花を友のようにして暮らしている」
と答えます。しばらく一緒に花を眺めて
いましたが、いつまでも帰ろうとしないの
を不審がると女性は「実は私は天人で、
花に引かれてきたのであるが、今夜ここに
旅居して信心なさるならば、古の五節の舞
を見せませう」と云い消えます。夜まで
待っていると天人は花と戯れ舞を舞い、
再び花の雲に乗り消え失せる。という天人
をシテ(主役)に桜花爛漫の吉野の春(花)を
賛美した曲です。

謡の言葉もとても綺麗で、現在では普段に
使わない表現も沢山あります。
はじまりの「花の雲路をしるべにて」は
「花の咲き乱れる様子が雲のように見える
ので、行く先の道しるべにして」という
意味で謡います。

今回は舞囃子なので「言いもあへねば雲の
上・・・」から中之舞を舞います。
初めてお囃子だけの舞、そしてお稽古は
先生の唱歌(笛の音を決まった表現で歌う
事)なので、唱歌自体を覚えなくてはいけ
ません。中之舞は、謡(歌詞)のない部分
のため動きや拍子(足を踏む)のタイミング
もなかなか難しいです★

とっても時間がかかり、先生にも怒られ
ながら今月は、やっと一通りの形附けが
終わりそうです。
足の運び、間の取り方、扇の動かし方や
目線。気をつけなければ成らない事は、
山ほど・・・







奮闘記★1

2005年07月10日 | ハレルヤ!
観世流へ初めて通わせて頂いたのは3年程前の事です。

初めてのお稽古は、謡「鶴亀」、仕舞「紅葉狩」
でした。日本舞踊つながりでのお稽古なら仕舞だけ
でもいいのでは?と思われるかもしれませんが、
必ずシテ謡の入る仕舞には「謡曲」の練習も必要で
した。また、基本的に謡を覚えなければ舞も舞えない
という事で、二つの初めてが同時進行になったのです。

観世流には「初心謡本」「仕舞入門形附」という
初心者の為の本があります。
私もお稽古を始める前に、これを読むようにと指導
されました。
謡本には謡を始める為の心構えや基本的な知識、
謡本の見方など、形附には、それぞれ曲の舞姿や
能舞台での足取図が事細かに記されています。
しかし、解説の言葉自体が昔の表現や漢字も多く、
解読するのに一苦労★

現在は、謡は先生のお手本をテープで繰り返し
聞き続け、仕舞はビデオで練習しています。

「能」「狂言」は聞いた事あるけど、
「謡」「仕舞」ってなんだろう?
まず「謡」とは「謡曲とは能楽の歌謡である」
という訳で「能」の歌の部分を表します。
歌といっても節があったり台詞になったりと、
音楽的な要素と登場人物の人柄も表現する
ような演技力も必要がとなります。
(私はまだまだ節も覚束無い状態です★)
「仕舞」は「能」の一場面を抜粋したもの。
素謡(囃子のない謡)と共に舞われます。

「謡」で苦労しているのは音がなかなか
取れない事です。
致命的ではないか?と心配して下さっている方も・・・
そもそも謡には、ドレミのように決まった音程が
ある訳ではなく、自分が出した最初の音を中心に
考え上げたり下げたりします。
なので謡本には、歌詞の横に上下の表現や止めたり
伸ばしたりする箇所に記号が付いています。
その上下させる音の程度がまだ掴めずに先生の
テープと奮闘中です。声は年をとれば、どんどん
低くなっていくそうなので、今はなるべく高く
出しなさいと言われています。
毎月、練習中のビデオを自分で見ると、なんだか
和製オペラのような不思議な物になっています★

奮闘記を書いていたら次のお稽古が不安になって
きたので、少し練習します
次回は今まで練習した「仕舞」の事と、現在奮闘中
の「舞囃子」について書きたいと思います☆

吉野天人☆

2005年07月07日 | ハレルヤ!
今日は七夕さまの日ですね
牽牛と織姫は楽しく過ごしている事でしょう
写真は昨日と今日、ベイサイドプレイス(博多埠頭)で
行われていた竹灯籠の風景です。
二階から見下ろすと天の川を見おろしているような
なんとも不思議な気持ちでした。とっても綺麗でしたよ☆

さてさて、「舞囃子」のお稽古奮闘記を書き始めようと
思い立ちましたが、自分の反省日記になりそうです。
つまらないかもしれません★
興味のございます方は少々おつきあい下さい。
今夜はお稽古を始めたきっかれ話です。


始めたきっかけは、平成14年の公演会が能舞台だった
事もあり、日本の舞踊のルーツである「能」の世界に
触れたかったという思いでした。
その年から、謡と仕舞のお稽古に通っています。
月に一回、東京から先生にお越し頂きお稽古をつけて
頂きます。もちろん、それだけでは身に付かないので
福岡にいらっしゃる玄人の先生に勉強会を開いて頂き
予習・復習をします。
私が日本舞踊を始めたのは、やっと歩き始めたくらい
からだったそうです。小さい頃のお稽古と言えば、
見よう見まねで覚えるまで鸚鵡返しのように繰り返し
練習、理屈は抜きの体で覚える方法です。
つまり日本舞踊がどこから生まれ何を意味している
という事など考える事もなく続けてきました。

大人になって始めた、この謡と仕舞の「お稽古」は
今までとは随分違うお稽古事だと実感しています。

まだまだ未熟者ですが、これから「お稽古奮闘記」と
して日本舞踊のルーツである「能」の世界を少しずつ
ご紹介したいきたいと思っています。


吉野天人

2005年07月03日 | ハレルヤ!
気付けば随分お久しぶりのブログです★
もう文月ですね。
暑かったり、急な雷雨で蒸されたり・・・
体調を崩しやすい今日この頃。
皆様は元気にお過ごしでしょうか?

何を書こうかなぁと思いながら、とりあえず
近況報告を

数ヶ月前からお務めを始めました。
というのも3年程前から観世流の謡と仕舞の
お稽古に通っているのですが、今年は舞囃子
を舞わせて頂ける事になったので舞台の費用
を頑張って蓄えようと思っています。

日本舞踊も火水の休日と平日の夕方を中心に
お稽古をして、着付け教室も生徒さんとの
スケジュールを歩み寄りながらコツコツと
続けていますよ

今年の11月は、一門会(寿菊派若柳流日本舞踊
の勉強会)と志鳳会大会(観世流)が続くので
お時間がございましたら観に来てください
また開催日が近づいたらブログ内でお知らせ
致しますね。

次に更新する時は「吉野天人」のお稽古奮闘記
になりそうです。
今夜は明後日のお稽古日に向けて自主トレをっ!!

今夜の詩
少年老い易く 学成り難し
一寸の光陰 軽んずべからず
未だ覚めず 池塘春草の夢
階前の梧葉 已に秋声

朱熹が若者に「月日の流れるのは早いもの
少しの時間も惜しんで勉学に励むように」
と言った有名な詩です。
青春時代とは、美しく咲く花を夢見心地で
眺めているうちに、既に階の前の桐の葉が
秋の声ほ告げていた。というほど短いもの
だから寸暇を惜しんで学問に勤しむべしと
いう教えだそうです。

姉弟子さんから頂いた本から抜粋させて頂き
ました。サンリオのキャラクターが難しい言葉
や詩も分かり易く解説してくれている。お気に
入りの一冊です
最近お誕生日を迎えて、この本を読み返すと
心にしみてきました。
文月にちなんで7月中に、いくつか載せれたら
と思っています