負け組列車で行こう!!暴走特急編

我等負け組は人に非ず 冥府魔道に生きるもの

銀色の神への道

2006-07-19 03:06:16 | Weblog

最初に勤めた会社での話。
東京本社にKという先輩がいた。
彼はとても仕事熱心でおまけに人付き合いもよく、上司や同僚からの信頼も厚かった。
また職場恋愛の彼女との関係も良好で、まさに順風満帆な毎日を送っていた。

しかしそんな幸せな日々は予告もなく終ってしまう。

Kの彼女が突然、全社員の前で
「私、Yさんと結婚する!!」
と宣言したのである。

YとはKと同期入社の男である。これには皆驚かされたが、1番驚いていたのがKだった。彼は本当に、何も知らなかったのだ。

やがてKの彼女・・・だった女とYは本当に結婚した。彼女は寿退職したがYは残った。

それからというもの、Kは無口になった。仕事以外のことは何も喋らず、昼休みもひとりでパチンコ雑誌を読みふける。終業後は真っ直ぐパチンコ店に向かい、閉店まで入り浸るようになった。

これで終われば、ただの惨めな男の話だろう。

しかしKは違った。毎日パチンコ店に通い続けた彼は、次第にその腕前を上げていき・・・いつの間にかパチプロ並みの実力を持つほどになっていた。

心配した同僚達がローテーションで店に顔を出したが、Kが負けてるところを見た者は1人もいなかったという。それどころかKのアドバイス通りに打ったら必ず勝てるという逸話まで流れた。

彼は『ある意味神』となったのだ。銀色に輝くパチンコの神・・・事情を知るものは皆、Kを畏敬のまなざしで見つめるようになったという。




え?結局何が言いたいんだって?

男たるもの、かくありたいということよ。