NiU「鳴滝塾」

産官学民が連携して地域課題の解決策を探ろうと
新見公立大学に設置されています

第26回鳴滝塾

2018-02-23 | ☆定期講座

 
 2月23日(金)午後6時から第26回鳴滝塾が、新見市西方公民館(西方ふれあいセンター)で開かれた。今回のテーマは「学生による地域貢献活動」で、新見公立短期大学幼児教育学科の八尋ゼミ所属の2年生(37期生)が1年間の活動報告を行った=写真
 

 
 学生は「新見公立大学・短期大学には、私たちのように子どもや親を支援することを学ぶ幼児教育学科の他、患者さんを支援することを学ぶ看護学科と、お年寄りを支えることを学ぶ地域福祉学科があります。どの学科も“人に寄り添う”ことが根底にあって、授業や実習で学ぶ知識や技術は、この“人に寄り添う”という根本的な考え方の上に積み上げていくものだと学びました。私たち八尋ゼミは、その根本的なことの意味を肌で感じ、身につけられるような体験をしていくことをゼミ活動の方針としています」と活動の意義を述べた。
 新見ロータリークラブ主催の「親子たこあげ大会」、新見市市民環境会議主催の「キャンドルナイト」、福祉施設や地域での「納涼祭」、わくわく産業ランド2017での「にいみダムカレーブース」などへのボランティア参加したことによって、「新見市内外の親子と触れ合い、障がい者支援施設で暮らす人たちとの接点を持ったことは、貴重な経験となりました」などと語り、浴衣を着たことや打ち上げ花火を見たことで「思い出に残るボランティア活動となりました」などと喜びを話した。
 また、ボランティア以外にも、地域の人たちとの繋がりを深めるために、新見ふるさと塾21の定例会へ出席、備前焼の陶芸体験、新見もみじフェスタで雑貨屋模擬店を出店などを行い、「自分たちから地域に出ていき,住民の方々と積極的に接点を持つようになると、地域住民の方々から大変良くしていただく機会が自然と増えていき、自分たちがとても大切に扱っていただいていると感じるようになりました」と語った。
 八尋ゼミは哲多町萬歳地区との繋がりが深く、中山八幡神社夏祭りで駄菓子屋模擬店を出店、秋の萬歳ふれあい大運動会では競技や運営に加わり、中山八幡神社の秋祭りへボランティア参加、萬歳小学校の学習発表会を見学、矢戸の蛇神楽御戸(みと)開きを鑑賞、1月のとんど祭りへの参加などによって、「私たちは萬歳地区に特別な愛着を持つようになっていきました」と述べた。そして、「社会を構成する様々な人々を包み込み支え合う(ソーシャル・インクルージョン)」という理念を認識し、多くの人たちと理念を共有できるようなイベントを企画し、運営したいと思うようになり、2月に萬歳ゆめ広場で大人も子どもも楽しめるイベントを開いた。住民や各種団体の協力で科学実験、ネームプレート作り、書道体験、手鏡作り、クラフト、ボードゲームなどのブースを設け、昼にはダムカレーも提供した。大勢の参加があり、子どもたちから「新しく友達ができた」「いろいろなお店や人がいると思った」という声を聞くことができ、「イベントの目標である『ソーシャル・インクルージョン』の実現に向けて少しだけ前進した感じです」と話した。
 「私たちはまもなく新見を離れ、この4月から様々な場所で新しい生活を送ります。しかし、正直な気持ちを言うと、私たちは新見を離れたくありません。せっかく知り合った人たちと、もっともっと話をしたかったです。せめてあと1年あれば、これまで繋がってきた人たちとさらに交流ができたと思いますし、まだまだ知らない新見のことを知っていけるのにと、とても残念です。
 私たちはこの1年で、新見市のたくさんの人たちと出会い、たくさんの人たちに支えられてきました。そして、萬歳という大切な場所もできました。1年前までは『何もないつまらない町だ』と思っていた新見が大好きになりました。だから、私たちはまた必ず新見に戻ってきて、自分たちが歩いた場所や、出会った人たちと再会したいと思っています。
 この1年で出会った新見の人たちが私たちを笑顔にしてくださったように、これからは私たちが、それぞれの場所で出会っていく人たちを笑顔にしていけるよう、頑張っていきたいと思います」と語った。

 この後、ゲストの哲多町萬歳地区住民代表の羽場昭正さんと萬歳小学校の名越浩子教頭がそれぞれ感想を述べた=写真
 

 
 また、報告会に先立ち、被災地支援の駄菓子屋模擬店も開かれた=写真
 

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