迅雷風烈の序からcis mollで低い単旋律のパッサカリア主題(ラフマニノフも愛した「コレッリの主題」)による13の変奏が始まり、アカデミズムを嘲笑う奔放な技巧が繰り広げられ、ナポリの調、D durで天使の遊戯のようなミュゼットに突入する。このミュゼット(トニックの固執)は、装飾音やジグザグ音形がパッサカリア主題と類似し、更なる変奏と考えられる。
後半、内省的なレシタティーヴォがパッサカリア主題に応答し、転調しつつ波が広がりミュゼットも交え、終盤、果てしない鉄槌の連打(ドミナントの固執)が歓喜の渦と勝利の凱歌へ導く…
リスト「スペイン狂詩曲」を暗譜した。
なお、cis mollからD dur への主調の変化は、マーラーの第5交響曲にも受け継がれる。
最新の画像[もっと見る]
-
"Breeze in A"の指揮/Youtube 6年前
-
ギターとマリンバのための《ブラウン×2 運動》初演予定/作曲過程 7年前
-
島村楽器ピアノフェスティバル語録(第8回~第10回) 9年前
-
アルトサックスとピアノのための《詩篇》初演予定 10年前
-
ユーロミュージックから「ショパンのノクターン」楽譜出版 10年前
-
6手のための「ショパンのノクターン」編曲/初演予定 10年前
-
春のディオニュゾス 11年前
-
バリトン歌曲《月》再演/奏楽堂 12年前
-
初見課題曲 13年前
-
ウィンドオーケストラ作品の委嘱 15年前