「和歌山ロングツーリングに参加して」
2018.11.16〜19
【プロローグ】
「セブン」でのロングツーリングがある時は、その1ヵ月ほど前から、天候、
車の状態、自分自身の体の具合などが気になって仕方ない。
特に天気は、そんなに早く気にかけても、どうにもなるわけではないのに
1か月予報、週間予報など早いうちから気になる。
車の状態はショート・ツーリングと評して出かけてみたり、何時オイル交換
したかなど車の修理履歴など調べてみたり、修理日程を考えてみたりして
しまう。自分自身の健康については、年相応と諦める外はない。
それがツーリング直前になると、実際にセブンのあの狭い空間に工具や
着替え、雨対策のコートなどは入るかなど考えて部屋にすべてのものを
並べてみたりしてしまう。
【1日目-東名中井PA-トヨタ博物館見学-ホテルルートイン豊田】
午前4時に目覚まし時計に起こされ、パンとホット牛乳の軽い朝食で
腹を満たしセブンのシートに潜り込む。この一瞬がたまらなく緊張する。
これから始まるロングツーリングのワクワク感とあいまって、初めて走る
路に想いを巡らせての高揚感である。
妻が起きて来て音でご近所に迷惑にならないようにとセブンを表の道路まで
押し出してくれる。
まず、関東組が集合する東名中井PAに向かう、9時30分の集合時間より2時間程
早く着き後続のセブンの到着を待つ。
集合予定者がそろった時点で、次の昼食場所の静岡SAに出発、11時に到着して
昼食をすませる。ここで合流したS氏・K氏とともに本日の見学場所の
「トヨタ博物館」をめざして走り、午後2時すぎ博物館に到着した。
私は2度目の見学であったが、今回も展示内容の素晴らしさとスタッフの
マナーの良さはさすがトヨタだと感心させられる。
でも、展示車両の中にロータスはあったが、セブンの影も形もなかったのが
唯一残念なことだった。
楽しい見学の後、近くの「ルートイン豊田朝日ヶ丘」にチェックインし、
軽く1日目の汗を流し、夕食は近くの和食屋「岬」へ、美味しい寿司とお酒で
腹を満たし、明日からのことを考え早めに切り上げてホテルへ。(各自爆睡?)
【2日目-豊田-名阪伊賀SA-和歌山】
前日までの雨の予報に反し“曇り„全員の善行に感謝!
幌を外しオープンにする、セブンは本来の姿と楽しさがここにある。
途中、東名阪自動車道から名阪国道に入り、伊賀SAでセブン・ドクターK氏と
三重のM氏が合流し全車がそろった。今日の宿ダイワロイネットホテルに
向かう。
ホテル到着後すでに新幹線で到着していた事務局のM氏と全員そろってホテル
向い側の駐車場ビルの屋上で和歌山城を背景に記念撮影し、
そのまま階下の駐車場に全車移動した。
ホテルにチェックイン後、タクシーに分乗して和歌山支部主催のウエルカム
ディナー会場に向かう。
総勢20名の大宴会となる。料理は和歌山支部が用意してくれた名物「クエ」の
鍋料理や刺身、差し入れのお酒、支部が用意したお土産などセブンの話題や
皆が持ち寄った話などで大いに盛り上がって、8時過ぎ打ち上げとなった。
【3日目-ホテル-高野山散策(昼食)-ツーリング(和歌山組と別れ)-旅館】
今日は今回のツーリングの目玉の高野山への参拝と宿坊での昼食会
(精進料理)が予定されている。
高野山の登りは箱根の旧道を縮小したような感じでセブンには丁度良い楽しい
登り坂が続く、上り詰めた所に金剛峯寺があり、当日は日曜日で内外からの
観光客も多く、特に外国人から、めずらしい車の隊列に視線が集まる
(ちょっといい気分)。
また、ゆく先々でセブン(19台の内1台はロータス23B)は注目され、
羨望の的になっていた。また駐車させてもらった宿坊の地蔵院の境内には
子供を含む老若男女が集まりちょっとした自動車ショー的光景だった。
境内にセブンを置き、奥之院までの散策となる。
うっそうとした奥の院に通じる参道は、太閤秀吉から太平洋戦争の英霊まで
二十万基を超えるあらゆる時代のあらゆる階層の人々のお墓が立ち並んでおり、
その一つ一つを和歌山支部の山崎さんが歴史上の人物や興味のある事柄を
取り上げ説明し、案内してくれた。
通常なら苦痛な片道1.6㎞の参道もどうにか説明に導かれて歩くことが出来、
奥の院への参拝が叶った。しかし往復3.2㎞はさすが後半疲れたが、その後は
楽しみな宿坊での精進料理が待っていた。
独特の粘り気のある“胡麻豆腐”や高野山の厳しい寒さと生活の中から生ま
れた“高野豆腐などを堪能し、走りと味に十分満足し高野山を後にした。
西名阪国道手前、奈良の大型電気店の駐車場で、それまで先導案内してくれた
和歌山支部の方々に感謝とお礼を分かち合いながら別れ、今日の宿泊場所の
三重県津の湯本榊原館を目指し、アクセルを踏み込んだ。
途中、名阪国道から伊勢自動車道に入るころには山陰に陽は落ちてライト点灯
となったが全車無事榊原館に到着した。
トロッとした温泉”まろみの湯“に入り疲れを取った後、今回最後の宴会に
のぞんだ。
宴会の途中挨拶に現れた女将から当地の温泉の効能、旅館街の歴史などを聞き
ながら杯を重ね、最後の夜を楽しんだ。
今日は1部屋2人で12畳の広い部屋で手足を伸ばしての泊りとなった。
【4日目-ホテル-】
私は、新幹線で来る家内と伊勢・志摩で2泊ほど観光するため、
ここで皆を見送り南下することとした。
そこに三重在住の前川氏から道案内を兼ねて同行してくれるとの有難い
話があり、大変助かるし、なにせ2台で走った方がはるかに楽しさが
増すことになる。また、これも楽しさの始まりである。
伊勢市駅まで“GO”
記述の終わりに際し、この度のツーリング実施に対し、多大なご尽力を
いただいた和歌山支部の皆様に感謝いたしますとともに御礼申し上げます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
Text: 鈴木 昌平
Photo: 杉浦 定雄