書き上げるまで5年の歳月を要したという作品。
父親が死んだ後、義理の母、とはいえ娘と年はほとんど変らない、といっしょにハワイへ旅行することになった主人公。ハワイという土地でお互いが大切な人の死という傷から癒されてゆく様子を丁寧に描いた物語。
よしもとばななはどんどん易しい言葉で物語を書くようになっている。それに関しては、昔の作品から読んでいる読者には賛否両論あると思う。私自身、最初は受け入れにくく、前の方がおもしろかったな、と思っていた。しかしここ最近になって、この作風がしっくりとくるようになり好むようになった。
長い年月をかけているだけあって、会話一つ一つにきちんと意味があるし、易しい言葉だからこそ、言葉の裏にある物言わんぬ表情などを読み取れるような気がしてくる。これはいしいしんじにも当てはまるだろう。
読んだ時の読者の環境によって読後の受け取り方が異なるだろう。時間を置いてまた読んでみたいなと思う作品。
幻冬舎:図書館蔵書
父親が死んだ後、義理の母、とはいえ娘と年はほとんど変らない、といっしょにハワイへ旅行することになった主人公。ハワイという土地でお互いが大切な人の死という傷から癒されてゆく様子を丁寧に描いた物語。
よしもとばななはどんどん易しい言葉で物語を書くようになっている。それに関しては、昔の作品から読んでいる読者には賛否両論あると思う。私自身、最初は受け入れにくく、前の方がおもしろかったな、と思っていた。しかしここ最近になって、この作風がしっくりとくるようになり好むようになった。
長い年月をかけているだけあって、会話一つ一つにきちんと意味があるし、易しい言葉だからこそ、言葉の裏にある物言わんぬ表情などを読み取れるような気がしてくる。これはいしいしんじにも当てはまるだろう。
読んだ時の読者の環境によって読後の受け取り方が異なるだろう。時間を置いてまた読んでみたいなと思う作品。
幻冬舎:図書館蔵書