東京六大学リーグの東大に、理科3類(理3)=医学部=に所属する新入部員が一挙、3人も入部していたことが分かった。授業との両立が厳しい理3生の野球部員は珍しく、1987年入部の金沢孝満氏(現東大病院勤務)以来20年ぶりとなる。
東大の新入部員18人のうち、理3トリオは安原崇哲(たかあき)投手、福井大和投手(ともに灘)、中野秀比古捕手(甲陽学院)。3人そろって現役合格だ。福井は左手首を故障して高1の冬にサッカー部に転部したが、高3の6月まで在籍。4番・エースの安原、5番・捕手の中野はそれぞれ主将を務め、中心選手として最後の夏まで部活をやり通した。
その後、受験勉強を開始。「同級生に斎藤(佑樹)くんもいる。六大学野球に挑戦してみよう」と東大受験を決めた中野は、1日平均15時間の猛勉強で最難関の入試を突破、赤門をくぐった。
東大は現在、18季連続最下位とリーグワースト記録を更新中と低迷している。宝塚リトルに所属していた小5時に全国大会出場経験もある安原は「両立は難しいけど、3人で協力し合っていきたい。自分が投げて優勝します」東大史上初のリーグ制覇を宣言した。