力の分解方法
ここでは物体に働く力の分解方法について説明しています。
図が大変見づらくて申し訳ないです。
上図は、 地面とθの角度をなす斜面上に質量mの物体を置いた図です。
ぜひ、物体に働く重力を「斜面に平行な成分」と「斜面に垂直な成分」に分解してみて下さい。
意外にどっちがsinでどっちがcosか難しいものです。
私は、最初の頃は全然わからず、よく間違ったものです。
こんなもったいない間違いを犯さないようになるためにも、これから力の分解方法の一例を紹介します。
(ただし、このやり方がベストとは限りません。)
重力を分解するために、図の△opqと△srqに注目!
●まずは△opqに注目して下さい。
重力は鉛直下向きの力なので地面と直交します。
したがって∠opq=90°になります。
●次に△srqに注目して下さい。
斜面に垂直な成分は斜面と直交しますから
∠srq=90°です。
よって、
∠srq = ∠opq=90°…①
また、 対称角は等しいので
∠oqp=∠sqr …②
①と②より△opqと△srqは相似になるので
∠qsr = ∠qop = θ
~~~~~相似がよくわからないあなたへの補足~~~~~
三角形の内角の和は180°です。
まずは△opqについて
∠opq+∠oqp+θ=180°
∠opq=90°ですから
∠oqp+θ=90°…③
△srqについて
∠srq+∠sqr+∠qsr=180°
∠srq=90°ですから
∠sqr+∠qsr=90°
∠oqp=∠sqrより
∠oqp+∠qsr=90° …④
③、④より
∠qsr=θ
[ここがポイント!]
⇒どこの角度がθと等しくなるのかしっかり把握できるようになれば、cosとsinを間違えなくなります。
∠qsr=θとわかったので力を斜面と斜面に垂直な方向に分解すると下の図になります。