一刻を争う尿意でした
靴をきちんと脱ぐ余裕はありません
上ばきなんて履いてられない
とにかく早くトイレに!
するとすごい怒号がおしっこの漏れそうな少年を
引き止めたのです
「ちゃんと靴をそろえろ!ばかもん!」
それはかつて次兄の担任をしていた先生でした
先生は少年の名札を見て納得したようです
「〇〇の弟か じゃあしょうがねえな」
どういう意味なのさ
一刻を争う尿意でした
靴をきちんと脱ぐ余裕はありません
上ばきなんて履いてられない
とにかく早くトイレに!
するとすごい怒号がおしっこの漏れそうな少年を
引き止めたのです
「ちゃんと靴をそろえろ!ばかもん!」
それはかつて次兄の担任をしていた先生でした
先生は少年の名札を見て納得したようです
「〇〇の弟か じゃあしょうがねえな」
どういう意味なのさ
半ドンで終わる土曜日が週の中で1番好きでした
早く帰れるのが嬉しいのと 明日は日曜日という喜びで
幸せなのでした
帰宅すると 家の中はどの曜日よりもがらんとしていて
広く感じました
年の離れた兄姉たちは中高大学生なので 半ドンとは言え
それほど早い時間に帰ることはなかったのです
土曜日の昼ごはんは残りご飯でチャーハンが定番でした
ケチャップ味の赤 カレー味の黄 塩こしょう味の白
母は3択で私に選ばせてくれました
休んだ子にプリントを届けました
感じのいい平屋の白い家でした
ウサギを飼っていることを聞いていましたが
果たして私はウサギを見たのか 見なかったのか
そこの記憶はおぼろげです
祖母はぐずって眠らない赤ん坊の私をおんぶして
近所を歩いたそうです
その習慣は赤ん坊がもはや赤ん坊とは言えない
大きさに成長してもまだ続いていたようです
後年 近所の駄菓子屋のお婆さんが言いました
「わたしゃあんたが足の不自由な子だと思ってたんだよ
そしたら駆け足が早いじゃないか!びっくりしたよ」
宿題が出ました 「月の観察」
1週間だか2週間だか 毎晩月を観察、記録しなさいという
勉強ギライが玉にキズの小学2年生は1日だけやって
あとはやりませんでした