家で花火をする時
しんがりの花火は決まって「ドラゴン」でした
好きな花火は勿論 線香花火です
夏休みに入ると
朝から隣の子がレコードをかけて
小さな弟と2人で歌うのでした
「渚のシンドバッド」
私はカルピスを飲みながら聴いていました
夏の夕方 廊下の薄暗がりで
数珠暖簾に髪の毛の絡まった祖母が
もがいていました
私は母を呼びに行ったのでしょうか
どうしたのでしょうか
思い出せないのです
体育の時間に創作の花笠音頭を踊りました
横で踊るクラスメートの秀才くんが絶妙に
上手く踊るのが時々目に入ってきました
踊り好きのお爺さんみたいにフワッと力まない
身のこなしなのです
先生も絶賛でした
秀才君 本当は年幾つ?
中学に入りたての4月
国語の宿題が出ました
3行ポエム
窓辺では
風が
本を読んでいます
私の作品です
皆ポカンでしたが先生はわかってくださいました