風のアルバム

些細な記憶の断片

本当の勝者

2024-06-01 06:06:14 | 日記

予行練習では赤組と白組の差があまりに開いてしまい

つまらない勝負の選抜リレーでした

これはあくまで私の推理なのですが 先生たち協議の上で

勝負を面白くするため 本番では5年赤組代表を

i君に変えたのだと思います なぜなら5年赤組は

予行練習で走った子の方がずっと速かった…

 

運動会本番

5年白組代表の私は前を走るi君を追い抜いて行きました

追い抜く瞬間というのはものすごい歓声が上がるものです

(余談ですがこの時も我が母の「〇〇ちゃーん!!キャーキャー!!」

の声が走ってても耳に入りました 注)キャーキャーは私の創作です)

運動会は大盛り上がりで閉会しました

 

印象に残っているのは走った直後 

i君がいつもの感じ良さで私の方に来て 

いつもの笑顔でこう言ったのです

「しろ君 速いよ〜!」

 

ただ普通に速く走っただけの私は

抜かれ役を爽やかに引き受けたi君を前に

言いようのない感覚…なんと言ったらいいのか…

言語化の難しい5年生の幼なさなり その精神の底で

僅かな惨めさを自覚したのでした

今ですと“別次元での敗北感”とか言って文章力の無い

なりの言葉化をするのでしょう

 

i君とは高校も一緒でしたが 5年生の時の爽やかさそのまま

信望の厚い同校生でありました

 

 

 

 

コメント
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