カメラを片手に

フウランの甘い香りが

午前4時、あまりの寝苦しさに目が覚め、傍らのラジヲからは志の輔さんの声が。
師匠・談志に古典落語の奥深さを厳しく指導されたことなどが聞こえてくる。
でも蒸し暑すぎて眠入れず、室温計は27℃を指し、シャッターを半開きに・・・、
薄明かりとともに朝の冷気が寝室に流れ込む。
と同時に保安林から鳥の鳴き声が耳にトーキョウトッキョトカキョク・・・と
「ホトトギス」です。まだ木陰で息を潜める他の鳥とは違い、縄張りを主張する。
これを契機?、夜明けでカラス、そしてウグイスまでもが鳴き出し始めたようだ。
       6時

古来、梅雨期の雨の鬱陶しさと「ホトトギス・時鳥・霍公鳥」を詠む歌は多い。
古今集160で紀貫之は
さみだれの空もとどろに時鳥なにをうしとか夜よただなくらむ

万葉集の第8巻1756では高橋虫麻呂が
かき霧らし雨の降る夜を霍公鳥鳴きてゆくなりあはれその鳥

新古今集 巻第三 夏歌 235 では藤原定家が
五月雨の月はつれなき深山よりひとりもいづる時鳥かな

江戸時代後期の浮世草紙作者、歌人、茶人、国学者、俳人・・・で、
特に『雨月物語』の作者として有名な「上田秋成」は『藤簍冊子』 (時鳥)で詠む
さみだれは夜中に晴れて月に鳴くあはれその鳥あはれその鳥』と
意)五月雨は夜中のうちにやんで、月明りに鳴く、
     ああ素晴らしいその鳥よ、ああ素晴らしいその鳥よ

今日27日は『秋成忌』で数え76歳、1809(文化6)年の忌日です。
『胆大小心録』に、
心はおのがものなれば、人丸も貫之も、定家も後京極も、
  よい事はまなんで、悪い事は捨小舟、櫓櫂なしに榜ぐぢゃてや」と
言いえて妙な書き言葉・・・
小林秀雄は秋成を評し、「本居宣長とは育ちも気質もまるで違う人間であり、
秋成は一種の文人で、学者ではない」と
 
古典落語も江戸文化そのもの、そういえば江戸時代からの伝統園芸植物の
ひとつ『フウラン・風蘭(富貴欄とも)』の白い花が開き、品の良い甘―い香り
が漂い始めていた。
連れ合いが、もう今朝には玄関先に飾っている。


細くて堅い葉がきれいに2列に並び、花は葉のわきから伸びた花茎に数輪が
短い穂になってつく。
 

この甘い香りは夜に強くなり、花の特徴として距(きょ)と呼ぶ花の後ろに突き
出した部分が長いことです。
      『香が漂ふ風蘭と顔並ぶれば』 加藤秋邨
 

志の輔さんの最後の話で富山人気質、それと富山弁「きのどくな」の話に。
どういう意味かご存じですか。
富山へ伺ったのは45年ほど前、ばあちゃんの早口もあり、意味が???
例として「こんなにたくさんもらって きのどくな 」 、
これは、ありがとうを意味する。
だがイントネーションで、もっと深い意味や広い使われ方に・・・・・・。
8月には墓掃除を兼ねてお参りをしなくては。

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