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ちゅうやんの話 その2

2010年11月25日 | 徒然
ちゅうやんとはやぶさ

 で、その和犬ぽい雑種のちゅうやんなんですが、4-7歳の充実期にはいろいろな武勇伝を残してます。が、今日はちゅうやんが叱られた話。
 
 ある秋の事ですがちゅうやんが朝早くから毎日のようにいなくなるようになりました。山奥の限界集落ですし、近所の御年寄りにも可愛がられているちゅうやんは放し飼いだったので、いつでも好きなときに好きなところに行けるのでした。そんなわけでちゅうやんが早朝からいない日が続いても、どうせ近所の御年寄りの家でご飯でも貰ってるんだろうぐらいにしか思わなかったのです。

 毎年秋になるとハヤブサが片川の里にやってきます。少し遅れて御正月ぐらいの時もありますが大体は秋が深まった頃やってきて遅くとも梅雨の前にはいなくなります。春はいる時といない時があると思います。
 ハヤブサはその名のとおりとても速い鳥です。片川ではハトとかを食べているようですが彼らの狩の様子を見ているとハトが遅いので何度も追い抜いてしまったり、木や壁にぶつかってしまったりといろいろ苦労しています。
 ハトをセスナ機にたとえるならハヤブサは音速のジェット戦闘機です。空中戦の様子をなんどか写真に取ろうともしましたがカメラで追う事すら難しいのです。それから、こいつらは多分とてつもなく長生きしてると思います。下手したら毎年来てるハヤブサは私が子供のときから生きてるんじゃないかと思ったりします。以前片川の奥に住んでいた大鷲などはあるおじいさんのおじいさんが子供の頃からそこにいたらしいですから、鷲とかこういう連中は長生きなんでしょう。

 ある朝、その事件はおきました。
 いつものように巡回から帰り玄関から入ってきたちゅうに私の父が声を荒げて「ちゅうっ!何を咥えてきた!」としかりつけました。見ると口には一撃で首をかみ殺されたハヤブサが情けない様子でぶら下がっています。

「あぁ、こりゃもう駄目だ。完全に死んでるよ、、。」かなり悠々と帰ってきたところをみるとちゅうやんとしては、
「してやったり、大勝利。どうれ、戦利品を人間どもにも見せてやるか」
とでもいった具合だったのでしょうか。ここのところの早朝巡回と合わせて考えれば、どうやったものかはわからないけど自分のテリトリーに入ってきたハヤブサとなんらかの確執があって、結局しとめてしまった、、という事なんでしょう。叱られて驚いたちゅうやんはしぶしぶ戦利品を離すと不貞寝してしまい、その間にハヤブサは余りにも惜しいので剥製にされる事になりました。この剥製は現在も私の父の家にあります。今思うとあのハヤブサ、あの年の若いハヤブサだったのだろうな、、と思います。
普通、犬にやられるような間抜けなハヤブサはいませんもの。

http://blog.goo.ne.jp/admin/newentry?fid=newentry&iid=b64cd40f4fef2553a0948bd04f2f4558#
※虫干し中のハヤブサの剥製


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