ソウルの表記は「首爾」、中国が「漢城」から変更へ(読売新聞)
いやぁ、中国が表記変更に応じましたか。正直、あり得ないと思っていたのでちょっと驚きです。
表記変更を中国に求めたのが今年1月だったのですが、その後もずっと中国様は「旧称」の「漢城」を使ってきて、韓国の主張に耳を貸さなかったのに・・・どうしてなんでしょう??
今年3月に中国関係の学会に参加したときも、主催者側はソウルの中国語表記を「首爾」としていましたが、確か中国から来た学者はみんな「漢城」を使っていて、まあそうだろうなと思っていたところです。
案外おととい取り上げた中国産食品の問題で輸入激減を恐れたから・・・ってのも、ありそうにないですねぇ。
まぁ、一種の韓国取り込み策なんでしょうか。
今回のことでいろいろ各方面大変になると思います。
まずソウル市内や観光地、国際機関などの中国語案内やパンフレット。これは中国側が今まで対応をしていなかったせいで、あまり「首爾」または「首尓」への表示変更が進んでいません。ソウル市内各地の案内板等ではすでに「首尓」になっている所もあるのですが、たとえば仁川空港ではほとんど「漢城」のままです。ソウル駅もまだ「漢城火車站」だったはず。ここら辺の対応は急ピッチに進めなければならないでしょう、自分たちが言い出しっぺですし(w。
それから教科書類の出版社も大変になるかもしれません。正式申し入れをした今年1月には既に今年度用の中国語テキストはできていたでしょうから対応は無理でしょうし(韓国では新学期は3月から)、たとえ「首爾」に変更できる余裕があったとしても、中国側が採用していなければ教科書や語学テキストには使えません。ところが今回の変更決定は10月末、まだまだ来年テキストの変更には間に合います。教科書やテキストは毎年新しいものを作るものの、内容は普通去年のものと同じですから、出版社側はこの1単語のためにすべての自社出版テキストを点検しなければなりません。たいした手間ではないでしょうが、中国語関係のテキストをたくさん出版している会社はそれなりにしんどいでしょう。
一方、今回の表記変更を喜んでいる所としては、ソウル大が挙げられます。これまでソウル大は中国語表記では「漢城大学」でしたが、これでは私立大の「漢城大(ハンソンデ)」と同じになってしまい、非常に紛らわしかった。旧称とはいえよもや「京城大」を使うわけにはいかない(ソウル大側の主張では日本統治時代の京城帝国大学は受け継いでいない!ということになっている。旧帝大所蔵の図書や資料類はそのまま所蔵してるのにw)し、やはり旧称の「漢陽(ハニャン)」だって「漢陽大」があるから使えない(まあ使えても使わないだろうけどw)。解決策としてソウル大側が「横国」みたいに「国立漢城大学」として区別の必要がある時にはしてきたようですが、今度の表記変更で誰はばかることなく「首爾大学」を使えるようになったわけです(しかしこの表記も「首都大学東京」みたいだな)。
朝鮮日報の昨年8月10日の記事によれば、昨年5月にソウル市は公募の中から「首爾(shou-er、読みをカナで書けばショウアル)」「首午爾(shou-wu-er、同じくショウウーアル)」の2案を選び、中国に使え使えと頼んでいたのだが、中国様は全然相手にしてなかったのです。
しかしこの記事短い割に面白いところがいくつもありますね。「中国側の腰の引けた態度」とか言ってますがいいんでしょうか?
また固有語のソウル(「みやこ」の意味)に「首爾」「首午爾」という字を自ら宛てて漢字の本場の中国に提案するあたり、ハングル専用に向かいながらもいまいち漢字との縁を切れない韓国語と韓国社会を表してて象徴的です。まあ中国にソウルに字を宛てろと言ってもそんなことしないでしょうからそれならこっちが、ということなのでしょうが、それを「公募」という形で集められる点、そして「表音」を少し犠牲にしてでも「意味」を込めようとするあたり、まだまだ漢字圏のしっぽが残っていますね。
ちなみに「首爾」「首午爾」には次のようなか解釈ができるそうですが・・・
「首爾:爽やかで花々が生い茂る都市」
「首午爾:日差し溢れる明るい都市」
・・・すいません、どこをどう読むとそんな解釈ができるのでしょうか??
むしろ意地悪な私なぞは「首爾」を「くびのみ、あたまだけ」とか読みたくなるのですがw
いやぁ、中国が表記変更に応じましたか。正直、あり得ないと思っていたのでちょっと驚きです。
表記変更を中国に求めたのが今年1月だったのですが、その後もずっと中国様は「旧称」の「漢城」を使ってきて、韓国の主張に耳を貸さなかったのに・・・どうしてなんでしょう??
今年3月に中国関係の学会に参加したときも、主催者側はソウルの中国語表記を「首爾」としていましたが、確か中国から来た学者はみんな「漢城」を使っていて、まあそうだろうなと思っていたところです。
案外おととい取り上げた中国産食品の問題で輸入激減を恐れたから・・・ってのも、ありそうにないですねぇ。
まぁ、一種の韓国取り込み策なんでしょうか。
今回のことでいろいろ各方面大変になると思います。
まずソウル市内や観光地、国際機関などの中国語案内やパンフレット。これは中国側が今まで対応をしていなかったせいで、あまり「首爾」または「首尓」への表示変更が進んでいません。ソウル市内各地の案内板等ではすでに「首尓」になっている所もあるのですが、たとえば仁川空港ではほとんど「漢城」のままです。ソウル駅もまだ「漢城火車站」だったはず。ここら辺の対応は急ピッチに進めなければならないでしょう、自分たちが言い出しっぺですし(w。
それから教科書類の出版社も大変になるかもしれません。正式申し入れをした今年1月には既に今年度用の中国語テキストはできていたでしょうから対応は無理でしょうし(韓国では新学期は3月から)、たとえ「首爾」に変更できる余裕があったとしても、中国側が採用していなければ教科書や語学テキストには使えません。ところが今回の変更決定は10月末、まだまだ来年テキストの変更には間に合います。教科書やテキストは毎年新しいものを作るものの、内容は普通去年のものと同じですから、出版社側はこの1単語のためにすべての自社出版テキストを点検しなければなりません。たいした手間ではないでしょうが、中国語関係のテキストをたくさん出版している会社はそれなりにしんどいでしょう。
一方、今回の表記変更を喜んでいる所としては、ソウル大が挙げられます。これまでソウル大は中国語表記では「漢城大学」でしたが、これでは私立大の「漢城大(ハンソンデ)」と同じになってしまい、非常に紛らわしかった。旧称とはいえよもや「京城大」を使うわけにはいかない(ソウル大側の主張では日本統治時代の京城帝国大学は受け継いでいない!ということになっている。旧帝大所蔵の図書や資料類はそのまま所蔵してるのにw)し、やはり旧称の「漢陽(ハニャン)」だって「漢陽大」があるから使えない(まあ使えても使わないだろうけどw)。解決策としてソウル大側が「横国」みたいに「国立漢城大学」として区別の必要がある時にはしてきたようですが、今度の表記変更で誰はばかることなく「首爾大学」を使えるようになったわけです(しかしこの表記も「首都大学東京」みたいだな)。
朝鮮日報の昨年8月10日の記事によれば、昨年5月にソウル市は公募の中から「首爾(shou-er、読みをカナで書けばショウアル)」「首午爾(shou-wu-er、同じくショウウーアル)」の2案を選び、中国に使え使えと頼んでいたのだが、中国様は全然相手にしてなかったのです。
しかしこの記事短い割に面白いところがいくつもありますね。「中国側の腰の引けた態度」とか言ってますがいいんでしょうか?
また固有語のソウル(「みやこ」の意味)に「首爾」「首午爾」という字を自ら宛てて漢字の本場の中国に提案するあたり、ハングル専用に向かいながらもいまいち漢字との縁を切れない韓国語と韓国社会を表してて象徴的です。まあ中国にソウルに字を宛てろと言ってもそんなことしないでしょうからそれならこっちが、ということなのでしょうが、それを「公募」という形で集められる点、そして「表音」を少し犠牲にしてでも「意味」を込めようとするあたり、まだまだ漢字圏のしっぽが残っていますね。
ちなみに「首爾」「首午爾」には次のようなか解釈ができるそうですが・・・
「首爾:爽やかで花々が生い茂る都市」
「首午爾:日差し溢れる明るい都市」
・・・すいません、どこをどう読むとそんな解釈ができるのでしょうか??
むしろ意地悪な私なぞは「首爾」を「くびのみ、あたまだけ」とか読みたくなるのですがw