しゃれこーべのシャレになんない毎日! YUKEMURI編成部

遊びの合間に仕事をする神戸在住編集屋のお気軽ライフ

バンクーバー冬季五輪で見えたフィギュアスケートに忍び寄る影

2010-02-27 08:37:57 | スポーツ一般
僅差による激戦が期待された女子フィギュアスケート。
結果は前人未到の高得点を記録したキムヨナ(韓国)選手の圧勝で幕を閉じた。
熱狂的な国民性である母国の期待を背負って、
計り知れないプレッシャーを撥ね退けての金メダル。
その偉業を讃えたい。

対する浅田真央選手の果敢なる3回転半への挑戦。
勇気を持って成功させた歴史的偉業もまた、
決して金メダリストに引けを取らない。
どうか胸を張って、上を向いてほしい。

結果には異存はないし、すべてのスケーターに拍手を送る。
だけど、どうしても“世界最高得点”が意味するものに引っかかりを感じる。
キムヨナ選手は五輪を目標に、長期的な戦略を貫いた。
同じプログラムで、演技構成点と完成度に磨きをかけてきた。
一方、浅田選手はオンリーワンとなる武器である、
3回転半に意地と誇りをかけてきた。
小さなミスはあったものの、未知の世界を見せてくれた浅田選手。
だが点差は1位と2位の間に大きな壁が生まれたぐらいの格差だった。

この現象をどう捉えるか。
裏を返せば、難易度に磨きをかけるよりは、完成度と構成点を狙うほうが、
効率よく得点を重ねることができるということ。
つまり、この先、フィギュアスケートの世界で、
サプライズが期待できなくなってくるのでは。
スポーツとして、もうノビシロが見当たらないということなのか?
となれば、競技としての存在理由がなくなるのではないか。
4年間、同じプログラムを滑る・・・これはスポーツなんかじゃない。
チャレンジなき作業は、ただ成果のみを得る、仕事と同じじゃないか。

どっかの国に負け惜しみと罵られるのを覚悟で言おう。
キムヨナ選手のスケートはアウトボクシング。
浅田選手のスケートはファイターのそれだった。
記録より記憶に残ること。
あらゆるアスリートにとって、それが最高の栄誉であるハズだ。
願わくば浅田選手には、この先も勇敢なファイターであり続けてほしい・・・。

亀田大毅くんの初防衛戦が観たいでつ

2010-02-10 12:16:45 | ボクシング
7日にWBA世界フライ級王者となった亀田3兄弟の次男大毅(21=亀田)が初防衛戦をせずベルトを返上する可能性が出てきた。8日、神戸市内で一夜明け会見を行った大毅だが、試合後に高熱を出したことが判明。4日にも貧血で倒れるなどフライ級(リミット50・8キロ)の減量の影響は激しく、WBAから対戦を義務づけられている元同級王者坂田健史(30)の所属する協栄ジムとは裁判中と障害は残る。亀田ジムの五十嵐紀行会長は「選択肢はいくつかあると思います」と語った。(日刊スポーツ2010年2月9日)

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タイトルを獲った試合は明らかに王者の力不足。その点については、亀田大毅に何ら責任はない。だが、余程のニワカなボクシングファンじゃない限り、王座獲得はチャンピオン仮免みたいなもんで、防衛を果たして初めて、王者という認識があると思うんだが・・・。減量がしんどいのはボクサーにとって当たり前。防衛ができないぐらい、キツイと分かっていれば、最初からフライ級で挑戦すべきではない。これも随分とボクシングを愚弄した話ではないか。

デカイ口を叩くなら、最大の敵である減量に勝ってモノ言えと思う。2階級制覇という偉業に挑めるのは、選ばれしチャレンジャーのみ。はじめから返上を予定して、タイトルマッチを挑むようなヤツにチャンスを与えるべきではないだろう。亀田の父ちゃん、あんたもボクシングおたくとちゃうんか?だったら、ファンの心情、分かるよね?

デンカオセーン・カオウィチット(WBA世界フライ級王者/タイ)VS亀田大毅(同級11位)

2010-02-07 21:50:56 | ボクシング
デンカオセーン・カオウィチット(タイ)● 12回判定 ○ 亀田大毅(亀田)

神戸ワールド記念ホールだったから行こうか迷ったが、忙しかったのでTV観戦。正解だった(笑)。確かに亀田大毅は、前回を踏まえて研究し、しっかり成長の跡が見られたが、それ以上にチャンピオンの劣化が著しかった。初回からフライ級とはとても思えないパンチのスピード。よく12回まで試合が続いたもんだ。白いグローブだから、なお目立った(笑)。これは正直、試合そのものが評価に値しない。でもまあ、亀田大毅のスタミナとディフェンスは称賛すべきかな。倒すパンチが身につけられたらなあと思う。チャンピオンの真価が問われるのは、亀田大毅に限らず、初防衛戦だけど・・・。