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遊びの合間に仕事をする神戸在住編集屋のお気軽ライフ

「マンガ 嫌韓流」を読んでみた

2005-09-22 06:05:16 | 書評
ずーっと探していた本がようやく手に入った。奥付を見るとたった2ヶ月で第5版!本屋でなかなか見当たらなかったハズだ。はじめに告白しておくが、私は嫌韓派ではない。好き好んで何度も渡韓しているぐらいで、むしろ他の人より興味を持っている部類であろう。じゃあ韓国が好きなのかと問われると、ちょっと口ごもってしまう。その理由の多くはこの本が語ってくれている。

中身は主に日本に対する韓国の批判を、ディベート形式で論破するというもの。戦後補償問題、在日問題、参政権問題、そして竹島領土問題などに踏み込んでいる。いちいちすべての裏をとったわけではないが、私自身、仕事を通じて韓国および北朝鮮系の在日企業とお付き合いさせていただいていることもあり、プライベートの友人も多く、それらの話題について本音で話す機会も多いことから、本に書かれている実情は大方表記された通りだと思う。

ただ全体的にスタイルが喧嘩腰なのが気になるなあ。気持ちはわかるし、おそらく自分もこのテーマで書き始めると、だんだん腹立ってきて前後不覚に陥る危険性だってある。しかしである。戦後60年経っても未だに国家間レベルでゴタゴタ言われるのは、政府の戦後処理の運用がまずかったわけだし、その一因をつくった共産党や旧社会党の歴史も、日本国民はもっと知らなければと思う。

また日韓併合は、あまり日本が正当性を述べるのはどうか・・・。だって中国政府のチベット長征の言い訳とあんまり変わらないでしょ?どんな理由があれ、自分の土地が他人の物になるのは嫌なもの。ココはスルーするのが大人の判断だと思うけど。

でも一般の人がなかなか知る機会を得なかった問題を、マンガという手法で取り上げた点は感心する。本当は相手のいい部分を持ち上げながら、痛烈な批判を盛り込んでいく手法が効果的だけど、きっと作者には韓国のいい部分が見えなかったのだろうなあ・・・。面白かったけど、事実を知ることで対立を深めるわけだから、生産性には乏しいか。まあ無理に仲良くする必要はない。いっそのこと平和的国交断絶でもして、本当に両国がなくてはならないパートナーなのかどうかを確かめてみるってのはどうだろう?そのぐらいのことをやらないと、両国の溝は永遠に埋まらない。ソウルで大好きなソルロンタンが食べられなくなるのは辛いけれども・・・。