「Burn」加藤シゲアキ
あ。写真横だ・・・ごめん。
待ちに待った3作目。渋谷サーガ3部作のラスト、らしいです。
どーでもいいけど、この帯の写真なんだか顔白く見えて気持ち悪いんだけど・・・もっといいのなかったのか。。
かつて天才子役と呼ばれて、今は舞台作家として生きるレイジ。
もうすぐ父親になるレイジはあることをきっかけに、子供時代の出来事を思い返す。
大人に喜ばれるように機械のようになっていて本当の心を失っていたレイジが公園で出会った
ホームレスの徳さんやドラッグクイーンのローズの影響を受け、心を取り戻していく・・・。
ピンクとグレーみたいに、現在と過去の話が同時に進行していくという物語の進み方です。
私、完全に回想の話ってあんまり好きでなくて。小説はまだいいけど、映画とか特にあんまり好きじゃないけど。
→冒頭が現在で、そこから本編は過去のふりかえりで最終的に冒頭のシーンに戻ってくる・・・みたいなの。
これは現在と過去が同時に進行していて、どちらにもいろんな事件が起き。それがつながっていくので、すごく
おもしろい。
いやぁ、本当に今回もすごかった。なんでこんなの書けるのー。
ところどころにシゲが話していた(ふつうに、ラジオとか雑誌とか)実際にあった出来事がちりばめられていたり、今までの作品の一部が出てきたりとか。
にやっとしてしまうw
いままでの3作に共通しているのは、挫折をあじわった主人公が再生していく・・・っていう感じなのかなぁ。
それに今回は「生と死」みたいなところもからめられていて。さらに深い話になっていたなぁ。
あいかわらずダークな部分たくさんだけど、それが私は好き。
小説ってラストに一番の感動がくるんじゃなくて、途中で感動して泣きそうになったり鳥肌たったりっていうのが
一番いいと思っていて。私はそういうのが好きなんだけど。
シゲの小説はまさにそんなかんじだと思うのです。もちろんラストもいいんだけど。
だからやめられず一気に読んでしまうんだな、もったいないって思うぐらいに。
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