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健康相談ブログ

健康に関連するQ&A集やよくある相談。

若い頃からの白髪

2016-05-15 13:49:11 | 皮膚科

質問

若い頃から白髪が目立ち、悩んでいました。50歳代になり、同年輩の人たちにも白髪が少し見られるようにはなりましたが、私の場合は、もうほとんどが白髪です。「若白髪はよいことがある」などと慰めの声をかけてくれる人もいましたが、本人にとってはやはり悩みの種でした。なぜ、若くても白髪が出るのでしょうか。また、俗に「わかめを食べるとよい」などといわれていますが、白髪を予防することはできるのでしょうか。

答え

毛髪は、毛周期(ヘアサイクル)と呼ばれる周期的な毛の再生によって抜けては生え変わります。通常は生え変わるたびに色素を持った毛が生えてきますが、白髪は毛髪にメラニン色素の沈着が起こらなくなる現象で、正式には「白毛症」と呼ばれています。

通常は、50歳前後の約半分ぐらいの人で半数程度の毛が白髪になっているといわれています。加齢に伴うありふれた老化現象ですが、10代や20代から日立って増えてくるケースもあり、「若白髪」と呼ばれています。家系的に若白髪を発症しやすい場合(家族性早期白髪) がそのほとんどですが、ほかの疾患に伴って発症するケースもあります。

例えば、皮膚に白い斑が生じてくる「尋常性白斑(白なまず」とも呼ばれる)」に伴って見られる場合や、内分泌異常や薬剤性のものもまれにありますので、白髪以外に何らかの異常が認められる場合には、皮膚科や内科を受診しておくほうがよいでしょう。

白髪や若白髪が起こる仕組みについては、色素細胞という細胞の供給源となる「色素幹細胞」の存在が明らかになって以来、ずいぶん研究が進んでいます。色素細胞は、黒髪の基となる色素を産生する細胞です。未熟で再生能力の高い色素幹細胞が加齢とともに減少し、十分な色素細胞が供給できなくなると、毛幹に色素が十分に沈着しなくなるため、白髪になります。

一過性のストレスや血行不良によって成熟した色素細胞がダメージを受けると、黒髪が途中から突然に白くなるといった現象が観察されます。しかし、色素幹細胞のプールが残っていれば、次の毛周期で毛が生え変わる際に、色素細胞が供給されるため、黒い毛が生えてきます。過度のストレスが続いたり、加齢や抜毛などにより毛周期が何度も回ったりすると、色素幹細胞のプールが次第に枯渇して白髪を発症するようになります。最後に白髪の予防ですが、たばこは白髪を促進することが知られていますので、禁煙を心がけてください。

昔から、白髪には黒い食品がよいといわれていますが、確かな有効性を示す特効薬や食品といったものは知られておらず、確固たる根拠はありません。しかし、一般的に健康長寿につながるとされている生活習慣が、白髪防止によいと考えられます。栄養バランスのとれた食事、規則正しい適度の睡眠、適度な運動などによるストレス発散など、健やかに過ごす努力を日常から心がけることが黒髪を保つ秘けつであると考えられます。

脱毛・白髪 | アロエ効果

多汗症

2015-02-20 19:46:52 | 皮膚科

質問

20歳になる子供のことです。す。子供は15歳のころから、特に手のひら、背中に異常なほど汗をかくようになりました。漢方薬を続けてのんでいますが、改善は見られません。リラックスしているときも症状が出ます。医師には手術を勧められていますが、手術以外の治療で多汗症を改善することはできないでしょうか。16歳ごろ、一時的に「わきが」が強かったこともありました。

答え

「多汗症」は、体の一部、例えば、手のひらや顔面(特に額)、頭わき部、腋、足の裏など限られた部位に異常に多量の発汗が見られる病態です。緊張や不安によるストレスから発汗異常を来すことはありますが、そのような原因がなくても手のひらなどに異常に大量の発汗があると、流れ出た汗のために、書類などがぬれたり、物がうまくつかめないなど、仕事や日常生活で支障を来してしまうことがあります。症状が中等度の場合は、周囲の人にそのつらさが理解されないため、本人の悩みが深いこともこの疾患の特徴と言えます。

軽症の多汗症の場合には、汗孔を封鎖する効果のある酸化アルミニウムなどの薬剤(市販の制汗剤にも含有されていることが多い) を局所塗布して症状を抑えたり、薬剤を浸透させやすくする「イオン導入法」による治療が効果的な場合もあります。「腋臭症(わきが)」を併発している場合は、腋の汗腺組織を外科的に切除してわきがを抑える方法も効果的です。これらの異常な発汗は、自律神経の1つである交感神経の活動によって発症すると考えられています。

自律神経についてはこちら

そのため、多汗症の症状が強かったり、手のひらや顔面のように汗腺組織の切除が不可能な部位の場合には、内視鏡を用い、画像で神経を確認しながら、発汗に関連する交感神経の働きを抑える薬剤治療を行う「胸腔鏡下胸部交感神経切除術」が効果的です。

最近では、高い技術を習得した医師が治療に当たるようになり、大きな副作用なしに効果が得られるようになつていますので、近くのペインクリニック科の専門医に相談なさることをお勧めします。この治療法の副作用としては、手術により手のひらや顔面(特に額) や頭部、腋、足の裏などの異常な発汗が軽減される一方、それ以外の部位の発汗が増加する「代償性発汗」と呼ばれる状態になることがあります。

また最近では、「顔面痙撃」などの治療薬として開発されたボツリヌス毒素による治療を行っているところもあります。この治療は、局所に薬剤を注射するという比較的簡便なものです。ただし、この治療法はまだ多汗症に対する確実な治療法として認められているわけではなく、その効果も半年から1年と限られています。いずれにしても、治療を受ける場合は、担当医の説明を十分に聞き、それぞれの治療法の効果や限界、副作用をよく理解した上で受けることが大切です。