高3になる姪は部活を引退後、医療系の専門学校を受験し国家資格をとる予定らしい。意外だった。進学校なので大学に行くだろうなと勝手に考えていた。四年間大学でゆっくり楽しくやればいいのに、というのが正直な気持ち。
バブルがはじける直前の高校生の時、偏差値の高い学校にいたわけでもないが大学に進学するのが当然だと思っていた。親からは専門学校と留学はお金は出さないと言われていたので選択肢もなかった。
女子校だったので看護学校や短大希望者も多かったが興味がなかった。英語は好きだったが特に専門的な仕事に就きたいと思っていたわけではない。旅行会社や商社などで語学を生かせたらいいな位の感覚だった。
受験勉強は嫌いではなかった。決められた範囲の中で暗記するものは限られている。受験する大学は2つと決めていたので、いわゆる赤本を買って入試の傾向と対策はつかんでいた。理系の事は分からないが文系の受験はひたすら暗記すればいいだけだった。
第一志望に無事合格し受験の反動であまり勉強はしなかった。授業にはきちんと出ていたが資格も教職もとらずバイトと遊びに明け暮れた。
氷河期に妥協して入った会社は1年で辞めたがまだ余裕のある時代だった。転職先には困らなかった。バイトなどを経由して、前の会社に拾ってもらい関西に来るまで14年お世話になった。
そして現在は子無し職無し資格無しの専業主婦。
高卒で公務員になった高校時代の友人は子供二人を育て上げ職場では管理職になっている。
やはり…姪の判断が正しいのかな。自身の性格(飽き性、根性がない)などを考えるとどの選択をしていたとしても同じような結果にはなったと思うが。
でも今の知識を持ったまま高3に戻れたらもう少し賢い選択はできたと思う。無限の可能性がありこれから何でも選択できる10代、ちょっと羨ましい。