真昼の表通りを俺たちは歩いていた。えーとなんか虎子ちゃんのお買い物らしいです。
荷物は俺が全て持たされているが。しかも代金も俺持ち。何故だ?
回想してみる。
*
入国審査を巧い事誤魔化しつつ済ませて、先に中へと入っていたキィエに俺が追いつくと、
「あっちはショッピング街なのね。行くわよ」
彼女は振り向きもせずに言って、ずんずん歩き出した。
*
回想終わり。
何故だ。
マズイだろこれ。
何がマズイってなんとなく受け入れてしまう自分がマズイだろ。
「気付いてるわよね」
ショーウィンドウに視線を向けたままキィエが独り言のように呟く。
何に? いやわかっている。俺は強く出られると断れないダメ男だ。じゃなくて。
「尾行だろ? おとと」
答えつつ、山積みの荷物を両腕で支え直して歩く。前がほとんど見えないので勘で進む俺。なんて健気。
「どこの国でも、やることは似たり寄ったりね」
「それは彼等が同じ質の善意から動いているからだろう。環境と目的が近似なら、行動のセオリーも自然と似る。エレジのときにも話したが、体制側にとって指名ては」
「……あのミュール、悪く無いわね……」
話を聞けよ。しかも値札の桁がおかしいだろその靴。お子さんがゼロの字を書く練習をしましたのかよ。
ぴたり。
足は自然に止まった。
「あ? ちょっと、何?」
俺がついてきていないことに気付いてキィエが振り向く。無視。
――わかる。わかるぞ。
他の誰がわからずとも俺にはわかる。この香り。卵黄の甘やかな調べ。視線が高速で巡る。そして辿り着く。店名は荷物が視界を塞いでいて見えなかったが確認せずともわかる。あの店がこの国のエースか……!!
「行くぞキィエ。言うまでもないが即食用と保存用と観賞用と布教用の4セットが必要なんだ」
ああ血が滾る。心に炎が宿る。ここからは背を向ける事の許されぬ戦場なれば! 突貫! 突貫! 突貫である! 体が軽いぞあははははははははは! 戦場への扉は既に開いているっ! 何だと尾行の女も近づいてくる……!? 貴様もか? 貴様もなのか!? おンのれァ民間人風情が何をッ!! 上等じゃねぇかこの俺を甘く見た事を後悔させてやる! 奴が入店する前にすべてこの俺が買い占めてやるッ! この店の今日のプリンは! 一掬いたりとも渡さねぇ!! ふはは、ふあははははははっはははっはははっはははほふははははははははははははhは!!
「意味わかんないわよ……」
ケーキカフェを外から眺めながら、彼女が呟いた。
正直な感想だった。
***
間に合わなかったのでここで。
見てくれてると良いが、アレすぎるので見てくれなくても、とも思う。どっちだ。
3までやります。
ログを貰って確認したところ、それ以降の人はいなかった……ですよね?
*
ケーキ店=カフェか!
それじゃないと辻褄合わないよな!? そうかしまった!
ということで書き直しますた。
荷物は俺が全て持たされているが。しかも代金も俺持ち。何故だ?
回想してみる。
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入国審査を巧い事誤魔化しつつ済ませて、先に中へと入っていたキィエに俺が追いつくと、
「あっちはショッピング街なのね。行くわよ」
彼女は振り向きもせずに言って、ずんずん歩き出した。
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回想終わり。
何故だ。
マズイだろこれ。
何がマズイってなんとなく受け入れてしまう自分がマズイだろ。
「気付いてるわよね」
ショーウィンドウに視線を向けたままキィエが独り言のように呟く。
何に? いやわかっている。俺は強く出られると断れないダメ男だ。じゃなくて。
「尾行だろ? おとと」
答えつつ、山積みの荷物を両腕で支え直して歩く。前がほとんど見えないので勘で進む俺。なんて健気。
「どこの国でも、やることは似たり寄ったりね」
「それは彼等が同じ質の善意から動いているからだろう。環境と目的が近似なら、行動のセオリーも自然と似る。エレジのときにも話したが、体制側にとって指名ては」
「……あのミュール、悪く無いわね……」
話を聞けよ。しかも値札の桁がおかしいだろその靴。お子さんがゼロの字を書く練習をしましたのかよ。
ぴたり。
足は自然に止まった。
「あ? ちょっと、何?」
俺がついてきていないことに気付いてキィエが振り向く。無視。
――わかる。わかるぞ。
他の誰がわからずとも俺にはわかる。この香り。卵黄の甘やかな調べ。視線が高速で巡る。そして辿り着く。店名は荷物が視界を塞いでいて見えなかったが確認せずともわかる。あの店がこの国のエースか……!!
「行くぞキィエ。言うまでもないが即食用と保存用と観賞用と布教用の4セットが必要なんだ」
ああ血が滾る。心に炎が宿る。ここからは背を向ける事の許されぬ戦場なれば! 突貫! 突貫! 突貫である! 体が軽いぞあははははははははは! 戦場への扉は既に開いているっ! 何だと尾行の女も近づいてくる……!? 貴様もか? 貴様もなのか!? おンのれァ民間人風情が何をッ!! 上等じゃねぇかこの俺を甘く見た事を後悔させてやる! 奴が入店する前にすべてこの俺が買い占めてやるッ! この店の今日のプリンは! 一掬いたりとも渡さねぇ!! ふはは、ふあははははははっはははっはははっはははほふははははははははははははhは!!
「意味わかんないわよ……」
ケーキカフェを外から眺めながら、彼女が呟いた。
正直な感想だった。
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間に合わなかったのでここで。
見てくれてると良いが、アレすぎるので見てくれなくても、とも思う。どっちだ。
3までやります。
ログを貰って確認したところ、それ以降の人はいなかった……ですよね?
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ケーキ店=カフェか!
それじゃないと辻褄合わないよな!? そうかしまった!
ということで書き直しますた。