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⑧霊友会破折

2007-08-02 | 諸宗破折

 霊友会は、久保角太郎がシャーマニズム(霊媒信仰)・法華経信仰・先祖供養を混交した新教団を作ることを目的とし、兄嫁小谷キミを霊能者に仕立て上げ、創立した在家宗教団体です。霊友会では「仏所護念の御本尊」と称する各自の″祖霊″を礼拝の対象としていますが、本部の釈迦殿には釈迦像、伊豆の「弥勒山」には弥勒菩薩像が祀られています。
 霊友会では「霊界と娑婆世界とは表裏一体」と説き、先祖が成仏していれば子孫も幸せになり、先祖が迷っていれば子孫も苦難を受けると主張しています。そこで霊媒者が霊界から仏様等を呼び出して指導を受け、また先祖の霊からは苦しみの因縁を聞き、それらの指示や因縁にもとづいて懺悔滅罪を祈り、祖霊を供養することによって、先祖も自身も悪い因縁を断ち切り、霊の加護を受けて家族の幸福と国家の安康が得られるというものです。
 また、教団では「天地のすべては妙と法の二つから成立している」といい、女性は陰にして妙を、男性は陽にして法をあらわすとし、妙法がそろってはじめて諸精霊に対する真の供養ができると主張し、その供養方法としては、男女ともにわかる限りの先祖の名前を本部に提出させ、その名をもとに生・院・徳の文字の入った戒名を本部が新たに付け、それを本部と家庭の両方で祀って供養をします。
 具体的にいえば、会員家庭にあっては、まず「総戒名」なるものを祀り、この総戒名と霊鑑の前に、コップに入れた水・線香・ロウソク・花・供物を供え、白地の片タスキ(前に「南無妙法蓮華経 霊友会本部」後ろに「南無妙法蓮華経 教菩薩法仏所護念分別広説仏正」と書いてある)をかけて、朝夕三十分ほどのお経と題目を上げます。
 会員は、本部で毎月行われる「在家のつどい」や「夕べのつどい」に参加したり、体験談を語り合う「法座」に出席します。また、弥勒山での大祭、セミナーや身延七面山恩師御宝塔参拝登山修行にも参加をします。
 特に「おみちびき」と呼ばれる布教活動は、最大の功徳をもたらす修行とされています。
 霊友会では、西田無学が主張した「仏所護念」の意義付けをそのまま踏襲しており、本来、法華経に説かれる「仏所護念」とは″正覚の仏が護り念じてこられたところ″との意味であるのに対し、西田は″死んだ人の霊のいる所を護り、念ずること″と間違った解釈をし、自らの先祖供養法の根拠とした。霊友会の教義は、このような誤った解釈をもととしています。
 霊友会では先祖の霊を本尊としています。しかし先祖といっても、私たちと同じように一人の人間として苦しんだり悩んだりしながら生きた人たちであり、生前も死後も悪縁によれば苦を感じ、善縁すなわち正法によれば安楽の果報を受ける凡夫であることに変わりがありません。いいかえれば人間は死ぬことによって、正しい悟りが得られるわけではなく、死者が子孫を守ったり苦悩から教うこともできないのです。したがって、先祖を本尊として祀り、祈願や礼拝の対象とすることは仏法上、大いなる誤りであります。
 先祖供養方法について、霊友会では″総戒名を祀れ″と教えていますが、教団が拠り所の経典としている法華経のどこにも、「生院徳の文字を使った戒名をつけ、それを崇めよ」などとは説かれていません。
 法華経の教えを真に会得・実践されたのが日蓮大聖人であり、その真実の教えを今日正しく伝えるのが日蓮正宗です。是非、お近くの
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