基礎教学研鑚資料

教学資料 諸宗破折資料

①天台宗破折

2007-08-02 | 諸宗破折

 天台宗は、中国の天台大師を教えの源とし、伝教大師最澄によって開かれた宗派で、比叡山延暦寺を総本山とします。そして、法華経本門で開顕された久遠実成無作の釈尊を本尊としています。また、釈尊と大日如来は一体不二であるとして大日如来も本尊とします。さらに、その他の仏・菩薩・明王などは、衆生済度のために本仏が縁に随って身を変えて現れたものであるから、何を本尊としても良いとします。
 しかし、本当にそれが正しい教えであり、天台・伝教の意に叶っているのでしょうか? 天台大師は、『法華経』をもって人々を救済し、伝教大師は天台大師の教えをもとに日本天台宗を開宗して、当時の人々に『法華経』の利益を与えました。しかし、この時代は像法時代であり、天台大師の教えは像法時代には衆生を救う功力がありましたが、末法の時代である現在にはその力が及ばないのであります。
 日蓮大聖人は、
 「設ひ天台・伝教の如く法のままありとも、今末法に至っては去年の暦の如し」
と説かれています。過ぎ去った昔の暦を用いるならば、日常生活にさまざまな支障をきたし安穏な生活が送れないのと同じように、利益を失った釈尊の仏法を末法の今、天台・伝教両大師の教え通りに信仰したとしても、利益を得ることはできないのであります。
 「今、末法に入りぬれば余経も法華経もせんなし。但南無妙法蓮華経なるべし」ともお示しです。
末法の時代は、日蓮大聖人が説かれた寿量文底の南無妙法蓮華経の教えを信仰することが、成仏の唯一の道なのであります。
 さらに、伝教大師は、天台大師の教義を用いて当時の南都六宗を破折し、像法時代に適した教えを弘めましたが、円仁・円珍・安然の時代に至り密教を取り入れ、法華円教のみを広めるべき本来の天台宗を汚濁してしまったのです。密教の経典である『大日経』『金剛頂経』『蘇悉地経』などは、天台大師の教えに依れば、小乗の教えに執着する二乗を弾訶するために説いた教えであり、ただちに真実の教えを説く『法華経』にははるかに及ばない低い教えであります。
『法華経』には、「我が所説の諸経而も此の経の中に於て 法華最も第一なり」
と示され、法華経こそ諸経の中で最第一の教えであると説かれております。ですから、円仁・円珍・安然が唱えた台密思想は、師である天台・伝教の両大師への背信行為に止まらず、仏説に違背した間違った教えであります。
 密教導入後の天台宗は、教義や本尊も雑多となり、阿弥陀信仰や修験道まで取り入れるという乱れきった現実となっています。
 日蓮大聖人様の法華経の教えこそ、天台や伝教も志したところの真実の宗教であります。是非、お近くの
日蓮正宗寺院をお尋ね下さい。


 


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