昨夕、調子が良かったので、わたくしが夕食の支度。
試合後初めていっしょに食卓を囲む従妹に、娘は応援にきてくれたことのお礼を言い、試合のときの話や中総体の情況について語り出した。ブロック優勝して決勝リーグに進出した部が結構多いので驚く。
娘の通う中学は、かつて文武両道を教育方針に挙げ奮闘してきた歴史のある中学だった。それがいつしか進学受験に偏向し、受験指導に偏向した教師たちが主流を占め、校長は権威主義的で典型的な役人タイプばかりが赴任するようになり、問題を起こす生徒たちが続出しても、それを必死で隠蔽するという悪しき学校の典型となり果て、保護者は、子供を学校に人質に取られているも同然だから仕方ないと不安や不満を隠して口を閉ざしていた時代があった。
息子が入学した当時が、まさにそうしたピークで、エリート校という仮面の下でサイテーの学校に成り下がっていた。
それが、教育方針に歴史と伝統への回帰を挙げ、学校現場の教師体験のある校長を赴任させ、教員をほぼ総入れ替えして学校改革の先頭に立つようになってからというもの、掃除人を雇用していた頃の、成績至上主義的な、清掃などどうでもいいといった空気と違い、教師が先頭に立って校内の清掃に当たるようになった。
各クラスに7-8人もいた登校拒否の生徒たちが、いまはゼロ。
当市の教育改革の一環がモデル校として具現された形だけれど、その成果であることを改めて思う。
そうした学校に通い、
のびのびとした中学生活を送ることができている娘。その娘が、よもや部活で剣道部を選ぶとは思ってもいなかった。剣道のことを話したことは一度もなかったから。けれど、血は争えないのかもしれない。
一昨日の試合に生徒たちの保護者が全員、応援に来ていたことを聞いて驚いた従妹に、こんなことを言っていた。
「いつも来てお世話してくれていた保護者の方たちって、そういう親たちには、もちろん感謝しているけど、でも、うちの母上みたいにいままで一度も顔を見せなかったのが、最後の試合には来る、来たっていうのが、いいんだよね。かっこいい、って皆からも言われたんだ。」
汗が出てきそうな言葉だ。
母親が仕事もせず、かといって日々の家事、掃除や洗濯、食事の仕度といったこともせず、料理は卒業式の日だけするとなったら、
それでも、かっこいいと思ってくれるかしら。(--;)
テレビにたまたま映った他所の家の中の、そのごちゃごちゃしている有様を見たときに娘が言った。
「わ~~、凄い家!母上、見て見て!こんなに汚くしてて、よく平気だよね~ここの家の人、片付けないのかな~信じられない!うちは、いつも家の中がちゃんと片付いているもんね!・・・・、うちは、二人暮らしなのに、いつも、片付いているよね、家の中・・・わたしは部活で忙しくて、なかなかお掃除もできないできたけど。Sちゃん(従妹)も掃除とかはしてないよね、ええと・・・」
そう言って、黙ってしまった娘。
さて、
今日も、ゆっくり、ゆっくり、掃除をしよう。
颯爽と、というわけにばいかないけれど。