璋子の日記

Beside you

花輪和一の世界

2006年05月28日 22時01分03秒 | 日々の日記

夕食後、メールボックスを開いてみる。
今日も、心待ちしているメールが来ない。送られた猫の写真をPC画面に大きく拡大して目で愛でてみる・・・。

その後、あるサイトにお邪魔したら、
そこで、「不成仏霊童女」の一こまが掲載されているのを見た。花輪和一の描く怪奇霊障の世界は、実は、わたくしにとっても、とてもなじみのある世界。(わたくしの友人の多くは、いまだ信じられない顔をするけれど・・・・)

10歳までお寺に預けられ、そこで育ててもらったせいか、特に仏教でいうところの「成仏」できない話には、小さいときから事欠かなかった。ほぼ毎日のように、檀家のお年寄りが語るそうした話を聞いて育ったから。
花輪の描くこの「不成仏霊童女」の世界は、子供の頃のわたくしにとって慣れ親しんでいた世界であり、だから、彼の漫画を読んだときは、その世界は、実になじみのある世界だったので、驚かされた。彼の考えるマッチ棒の頭ほどの大きさ、うんぬんという「霊、たましい」論は、とても興味深い。

花輪という漫画家が、ご母堂とどういった関係であったかは知らない。
また、ご母堂がたとえいかなる邪気を発する女性だったとしても、母親を、
「地獄に蹴り落としたとばかり思っていたが、実際は地縛霊になっていた」と語った一文を読んだとき、あまりにおどろおどろして心が痛んだ記憶がある。

仏教では因果応報というけれど・・・、
親子の因果というのは、それが地縛霊のようなものに感じられるほどに業が深いものであるならば、どちらかが菩薩行を行うことでしか、救われることはないと教えられて育った。

花輪が泥沼に咲く蓮の花を描きたくなったなら、
奇妙でも、さぞかし美しい蓮になるのではないかしら。

そんなことを夢想した昔を、
思い出してしまった。

 

 

 

 


 

 


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