息子が送ってくれたお金を眺めていると
どうしても目頭が熱くなる。
親に仕送りをするという発想・・・・
あの子が小学生の頃二宮金次郎を読んでいたことを思い出す。
今時珍しいくらい古風なところのある子に育ってしまった。
それが息子を必要以上にストイックな性格にしている。
自分の生活をぎりぎりに切り詰めて、このお金を作ってきたのではないかと案じられる。
息子は、いまどんな生活をしているのか・・・
ああ、心配してはダメ！わたくしが心配すると
あの子にその波動が伝わってしまう。
これまで通りの強い気持ちでいること！
どんなときでも信じること！
あいつは、大丈夫だと信じること！
それがわたくしにできる、息子の為にやってやれる唯一のことなのだもの。
ここは日記。会話の場ではないから気遣いしなくていい。
こんなわたくしでも我が子を案じる思いは人並みに持っている。
親としての思いを書き留めておこうと思う。
秋風や食足りいねる温さ捨て旅行く吾子に寝ねぬ夜ぞ多き
母一人子一人の秋負ひし空 旅に病むなと雲に伝へり
秋雨に打たれ血流すひとの子や悪夢を撃つは我が怒りの眼
璋子
