クラブボクシング@ゴールドジム湘南神奈川

普通、湘南辻堂といえばサーフィンなのにボクシングでひたすら汗を流すオッさん達のうだうだ話!

妄想ストーリー「秋が来た」最終話

2014年08月12日 | Iwajovi短編妄想小説
終・秋が来た


秋田は結婚後も何人かの女と付き合った。
そうでもしないと人生に飽きてしまうので仕方がない。
それでもそれらの女たちとは一切の関係を持たなかった。
妻の梨音を想ってのことではない。
別に関係を持っても良かったが、その前に飽きた。

女たちにはそれなりに金を使った。
大枚はたいて何もしないというのは割に合わないが、それは男の一般論だ。


秋田疾風の話だ。


件の有楽町の女もその類いだ。顧問先の女だった。
ポルトガルで生まれた日本人で、有楽町里愛(ゆうらくちょう・Rio)という名だった。
惰性でこのままの関係を続けても良かった。そのつもりだった。

その日の夜も里愛は、子猫のような眼差しで言った。
「また会えるよね?」

里愛は何かを感じていたのかもしれない。女の勘というやつだ。


なるほど、難しい話だ。


その言葉で秋田は決意した。
秋田はため息交じりに告げた。
「どうだろうね、里愛ちゃん。」
里愛は目に涙を溜めて聞き返した。
「何で?」
「キミが悪いわけじゃないよ。わかるかな。もう秋なんだよ。」

秋田は戦力外通告を突き付けた。
里愛の涙腺は決壊したが、秋田は身を翻し東京駅に向かって歩き出した。


途中でタクシーを拾った。


簡単な話だ。


数ヶ月後、秋田は有楽町里愛の突き付けたナイフでこの世を去った。

秋田の魂は三途の川で折り返して戻ってくることに飽きた。


実に簡単な話だ。


夏が終わろうとしていた。


そして秋が来た(完)



これで終わりです。
プロットの割には、つまらなくなってしまいました。
細部を肉付けして、シナリオ化して、映画でも撮りますかな。
スマホで書くのは限界ですな。

次回こそはリレー型式のストーリーにしましょ。

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