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クラブボクシング@ゴールドジム湘南神奈川

普通、湘南辻堂といえばサーフィンなのにボクシングでひたすら汗を流すオッさん達のうだうだ話!

それでは私もやってみます。

2013年09月07日 | Iwajovi短編妄想小説
無能の人。

僕はひたすらに無能の人。

闇夜に紛れて投げた石。
朝日が照らす傷跡。
昼の日差しが深める影。
怯えて目を瞑り耳を閉ざす。

僕はそう、ただひたすらに無能の人。

自分の溜め息で曇った眼鏡。
もう見ることは出来ない君。
誰かが曇りを拭いてくれる期待。
叶うはずのない甘え。

ただ独り佇む秋。
斜陽がつくる影、ひたすらに長くなりゆく。
その様に知る・・・僕は永遠に無能の人。




ん~、やはり朴氏のようには上手くいかないな~!
つぎはアセヲ君かピーヤマ君
お願いします!

Iwajovi3度目の挑戦

2013年09月06日 | Iwajovi短編妄想小説
こんばんは。
電車で思いつきました。
今回は曲もついています。

TOKIOのメロディーに乗せてみると歌えます。
字あまりや字たらずは勘弁してください。



M.G.N lyrics j.Iwajovi


感情ない!笑わない!
愛想がないのよ受付ガール 

朴を無視!ドネも無視!
ぴーやまだけには舞い上がる


ME・GA・NE
メガネが笑顔を忘れたまま
ME・GA・NE
メガネが怒りを呼ぶ


練習後にはミックスベリー2つと
お前は言ってたね
接客すると死にそうなの
くわえタバコで
ミルクこぼした


ME・GA・NE
可愛げない女が働くジム
ME・GA・NE
メガネが怒りを呼ぶ

Iwajovi2度目の挑戦

2013年09月06日 | Iwajovi短編妄想小説
こんばんは。
今日は書くネタもないので、朴さんの真似第2段。

明日は練習行けません。
もしかしたらサウナだけ行くかもです。



swimmer lyrics j.Iwajovi


アイツが泳いでる
したたかに近づいてくる
ところ構わずやってくる

swimmer! (睡魔!)
swimmer! (睡魔!)
暗闇へのカウントダウン

オフィスのデスク
ディスプレイを眺めるボク
それでも今夜SleeplessNight


アイツと揺れている
空想世界で遊んでる
誰かが呼んでいる気がする

swimmer! (睡魔!)
swimmer! (睡魔!)
カフェインとキシリトール

オフィスのデスク
バランスシートに目を落とす
それでも貸借一致させナイト


swimmer! (睡魔!)
swimmer! (睡魔!)
遠のく意識であの娘に会えるかな?


ファイティングポーズ

2013年08月22日 | Iwajovi短編妄想小説
ファイティングポーズ  
lyrics J.Iwajovi



夢を見たんだ Knock Out!
うなされたんだ Count10!

(ラップ)
不安と恐怖
戦意は喪失
ここはリング
新宿Face

そんなに甘くはないぜ
誰かが言った
それでも俺は向かうんだぜ
(コーラス)No Fight,No life

自己満足と笑うがいいさ
ただ違う景色がみたいだけだから
ジョーとアンタッチャブル
鏡の中の俺はそんな感じ
ファイティングポーズはさまになっているかい?


やっちまったぜ HungOver!
別の闘いだ Weight Over!

(ラップ)
金振り込んだ
名前なくて地団駄
五反田地団駄
出れるのか?


一人じゃないんだぜ
仲間がいるから
だから俺は立っているんだぜ
(コーラス)Together,Forever

自己満足と笑うがいいさ
ただ違う景色がみたいだけだから
ジョーとアンタッチャブル
鏡の中の俺はそんな感じ
ファイティングポーズはさまになっているかい?


ティーンエイジのようだ
ジョーとアンタッチャブルに憧れて
世界を広げにでかけようぜ
あの曲をかけておくれ

ファイティングポーズはさまになってるかい?




朴さんの真似してみたら、難いっすね。
なんつうか、ボキャブラリーのなさを痛感しました。
五反田地団駄はパクりだし。

もっと上手くなって、朴さんに曲つけてもらおうっと。



アセヲラブストーリー

2013年03月13日 | Iwajovi短編妄想小説
世界の中心で汗をかく


何がキッカケで汗(こい)が動くか分からないものだ。
アセヲはあの日ほどそれを実感したことはなかった。


湘南ドネアはジムの先輩で、アセヲの名付け親だ。
6尺を越す体躯の持ち主で、ジムでは番長格。彼に逆らう者はいない。
アセヲは、ドネアのことを頼りになる先輩としか意識したことはなかった。


春が訪れかけた3月、ライトスパーリング大会が開催された。
アセヲも出場予定だったが、直前に腰を痛め、汗々辞退した。

アセヲは、ジムメイトの応援などどうでも良かったが、
シバノフのセコンドぶりを見る為に会場に足を運んだ。

(シバノフさんの指示がかっこいいんだ...。)


ドネアの試合が近づくにつれ、彼が何やらソワソワしだした。
どうやら緊張しているようだ。
(あれ?かわいい...。)

更に追い討ちをかける事件が起こった。
試合直前、ドネアがグローブとヘッドギアをつけた刹那、彼は急に叫んだ。
「マウスピース忘れた!」

ジムメイト一同が騒然となった。
「どこにありますか?」
「パンツのポケットの中。」

場所が場所だけに、誰もが躊躇していた。
「俺がとるよ。」
アセヲが名乗り出た。


アセヲは後ろから、ドネアのポケットをまさぐった。
「あれ?もっと奥?」
アセヲはなかなか見つからないフリをした。

(生暖かい...。とうとう俺もここまで来てしまったか...。)

緊張するかわいいドネア、そしてあの感触・・・。
「もうドネアが忘れられない。俺はどうしたらいいんだ?」

そうして、アセヲは今日も汗で枕を濡らすのだった。

「でも、結局は石原さとみが好き。」


ちなみに、このライトスパーリング大会では、
もう一人、天王町の男に汗をつけたが、それはまた別の話。


おわり

そろそろアセヲさんに怒られそう。

アセヲラブストーリー制作委員会


Iwajoviのアセヲ追悼小説

2013年03月02日 | Iwajovi短編妄想小説
「プラトニック・スウェット」


アセヲはこの日もジムにやってきた。
前夜、熱海で騒ぎ倒したにもかかわらず、家には帰らずジムに直行した。
なによりコイズミンのレッスン日だったのだ。

「ボクシングとコイズミンはセットだ。」

コイズミンに会うためなら、草の根を分けても駆け付ける、
アセヲはそんな男だ。

この日は、みんながアセヲのカラフルなバンデージをからかった。
ハッキリ言ってどうでも良かった。
だが、その輪にコイズミンも混じっていた。

「コイズミンが俺をいじってくれてる。相変わらずツンデレだな。カ・イ・カ・ン...。」


そんなアセヲがまた悩み始めた。
ここ数ヶ月、追い続けていた男がいた。

「それにしても、ジムメイトの元アマH、見た目はちょいワル系だけど、動きに無駄がなくてキレイ...。」

シバノフ、コイズミンに続き、アセヲは元アマHにも汗をつけた。

「オラオラ系のシバノフか、ツンデレのコイズミンか、ちょいワル系の元アマHか。
俺はいったいどうしたらいいんだ?」

そうして、アセヲは今日も汗で枕を濡らすのだった。

「でも、結局は石原さとみが好き。ん?腰に少し違和感が...。」


アセヲさんが1日も早く良くなることを控えめに祈っております。

アセヲラブストーリー制作委員会

Iwajovi読切小説「湘南ラブストーリー」

2013年02月22日 | Iwajovi短編妄想小説
「2リットルの汗」


辻堂駅に1人の男が降り立った。
割と色白で中肉中背の美男子は、もうすぐ40歳。
世間的にはアラフォーと言われる年齢だ。

彼はアセヲと名乗った。いや、名づけられた。
アセヲは性格も良く、話しやすいので、男女問わず好かれていた。

アセヲは毎週辻堂に姿を現す。
彼が興じているのはボクシングだ。
初めはぎこちなかった動きは、日々の技術研究で瞬く間に上達した。
そして、2013年5月にはオヤジファイトに出場する。

とにかくアセヲは研究熱心だった。その姿には誰もが感心していた。
その研究課程で、ある感情に気づいた。
「どうやら俺は、シバノフさんが好きだ。」

初めは、元プロボクサーで、トレーナーのシバノフの動きを研究していただけだった。

シバノフのシャドー、シバノフのバッグ打ち。

いつの間にか見とれていた。

「シバノフさんの動画が欲しい
。」
許可を得て撮影した。
「あー、カッコいい。」

そんなある日、アセヲを悩ます事件が発生した。
コイズミンという男に思い切りアバラにパンチを喰らった。

「気持ちいい。」

普段は優しいコイズミンのこのツンデレぶりはどうだ。

「近づきたいけど、近づきたくない。でも、また打たれたい。どうしよう。」


今日もアセヲは眠れない。
「魅入ってしまうようなシバノフか?可愛い顔してツンデレのコイズミンか?
俺はどうしたら良いんだ。」

そうやって、汗で枕を濡らすのだった。

「でも、結局は石原さとみが好き。」


おわり


アセヲさん、マジでスイマセン。
思いついたら止まりませんでした。

Iwajovi短編妄想小説最終回

2013年02月22日 | Iwajovi短編妄想小説
終・Let’s get ready to rumble!!


2013年5月26日、新宿Face。
第1ラウンドの開始を告げるゴングが会場に響き渡った。

俺のストーリーはこれで終わりではない。
むしろここからがスタートさ。

オヤジファイトR50のチャンピオン・ロードを歩み出したに過ぎないのだ。


おわり



あとがき

初めは5回くらいでやめるつもりでしたが、
構想が出来上がった時、とてもじゃないけど書き切れない気がしたのです。
ということで、すべての章はダイジェスト仕立てにしました。

だから、細部が甘いのですな。

最終回なんてスーパーダイジェストですな。
スポーツニュースにおけるボクシングです。

最後に、朴さん、頑張って下さい。


Iwajovi短編妄想小説12

2013年02月21日 | Iwajovi短編妄想小説
11・そして僕は途方に暮れない


スポプロのことはイワジョビッチに任せ、
オヤジファイト2度目のチャレンジに向け、練習に打ち込んだ。
そもそも、このチャレンジを決意したのは、
左手親指の骨折や足の捻挫など怪我が続いていて、
やはり目標を持たない無情感から気が緩んだのだと感じたからだ。

怪我も癒え、NNと朝のランニング、ドネアやシバノフやコイズミンなどのアドバイス、
そして同じ日にオヤジファイトデビューをするアセヲとのライバル関係、
とにかく前を向くことに集中した。

イワジョビッチは、フロント企業のスポプロを飛び越え、
トップランクのボス、
アラムの元へと1人で乗り込んだということをシバノフから聞いた。
それが出来たのは、やはり元シバノフ・ファミリーの実力者だったからだろう。

アラムが出した条件は、スポプロ現経営陣とイワジョビッチの命だったらしい。

ある日、俺の携帯に公衆電話から着信があった。
誰からかは何となく察しがついた。

「朴さん。イワジョビッチです。明日ですべてケリがつく。
元通りになりますよ。」
イワジョビッチの声色は穏やかだった。

「君はなんでそこまでしてくれる?」

「そんなことは良いじゃないですか。朴さん、最後くらいカッコつけさせろよ。
あんたや仲間達は俺に初めて出来た仲間なんだ。
朴さん、絶対勝てよ。」
そう言って、イワジョビッチは電話を切った。

「イワジョビッチ!」
俺の叫びは、それに答える者を失い、
受話器からは単調なリズムの機械音が流れ、
その場に虚しく響いた。
俺は泣いていた。

気がつけば、そこは藤沢の小田急デパート横の路地だった。
あの時とあまり変わらない景色だ。
ただ違うのは、肥えた俺や若いギャング、そして裏社会のシバノフとイワジョビッチがいなかったことだ。


それから数日して、シバノフからイワジョビッチの死を知らされた。
体に無数の銃弾を浴びながらも、やはり彼はボクサーで、倒れることだけは拒んだらしい。

同時に、スポプロ経営陣は一新し、
ゴールデンボーイジム湘南のトレーナー配置日が週7日に戻った。

イワジョビッチの死に対する怒り、
ジムが元通りに戻った歓喜、
とにかく行き場を失った感情からなのか、
気づいたら俺の乳首は白く変色していた。


イワジョビッチの名誉ある死に応える為、俺はさらに練習のピッチを上げた。

(負けるわけにはいかない。)


いつかにつづく


次回、いよいよ最終回です。

Iwajovi短編妄想小説11

2013年02月20日 | Iwajovi短編妄想小説
10・湘南デモクラシー


封書はゴールデンボーイジム湘南からだった。
封を切る前に、既に得体の知れない何かを感じた。

(嫌な予感がする。)

内容は、経営不振により、トレーナーの配置日を現行の週7日から
月曜、水曜、土曜の3日に減らすということだった。

こんな時代だから会員数は減るし、経営者の苦悩もわからなくはないが、
お詫びととれる文言もなく、しかも、経営するスポプロの名はどこにも明記されていなかった。

(舐められたものだ。)

怒り以外の感情は生まれなかった。
俺たちは、ビジョンのない経営縮小の犠牲者となった。

その週末ジムに顔を出すと、ドネアが怒り狂っていた。
「朴さん、やるしかねえよ。顧客を無視したらどうなるか教えてやろうぜ。」

さすがドネアだ。俺たちは同志だった。

まずは妥協案を立てた。ジムメイトが一番集まる日曜日にトレーナーがいないのでは、
尚更会員は減るばかりではないか。
さらに、日曜日はイワジョビッチを除く会員から信頼の厚いコイズミが担当の日でもある。

トレーナー配置日を水曜、土曜、日曜日とする代替案を立て、
ジムメイト達に署名を募った。

さらに、スポプロ経営陣と直接話し合いの場を設けてもらった。
これはドネアと俺で乗り込んだ。

俺たちが望んだ回答は即時に得られなかったが、
やがてコイズミが日曜日に有料レッスンを月2回行う運びとなった。

俺とドネアはブログを開設して、何とかジムの良さを伝えようとした。
効果よりも何もしなければ始まらないという感情だった。

俺達の結束は、この危機に直面して、より強固なものとなった。


スポプロは、公式WebサイトやFacebookなどを開設したが、
そこから会員を増やそうという意志は感じられず、
コイズミの有料レッスンを除けば状況は変わらなかった。

この時、俺はオヤジファイト2度目のチャレンジを決意した。
その前に、俺は2度目の交渉を持とうと考えた。


「朴さん、スポプロは裏組織の企業舎弟なんですよ。
ここからは私の仕事です。あなたは、オヤジファイトに集中してればいい。」

珍しくイワジョビッチが口を開いた。
その表情は、藤沢の路地で初めて見た時のイワジョビッチだった。


いつかにつづく


やっと裏社会に戻れそうです。
次回、イワジョビッチが・・・
そして、そろそろ朴さんの乳首に異変?

電車で書くと酔います。

Iwajovi短編妄想小説10

2013年02月20日 | Iwajovi短編妄想小説
9・ガス欠


オヤジファイト最初の挑戦は課題が残った。
「勝てる試合だった。」
ジムメイト達が口を揃えて言った。
戦った俺自身がそう思った。
スタミナには絶対の自信を持っていたのに・・・。

1ラウンド。調子は良かった。
俺の得意ブローの右フックは、相手の顔面を何度かとらえた。
問題が生じたのはインターバルだった。
コーナーでシバノフが用意した椅子に座った瞬間、
俺の上半身は鉛のように重くなった。

「朴さん、体起こして下さい。」
目の前にいるはずのシバノフの声が、何故か遠くから聞こえるのだ。

2ラウンド目からは、何とか立っていられたが、
とにかく地獄だった。
「朴さん、手出して。」
「ワンツー、ワン。」
「プレッシャー。」
シバノフがどこかで叫んでいた。
脳からの指令が、手や足に伝わらなかった。

相手が猛攻を仕掛けてこなかったのが幸いした。
お互い決め手を欠いたまま、2分3ラウンズを終えた。
最初のチャレンジは終わってしまった。

「ドロー!」

負けなかった。でも勝てなかった。

オヤジファイトは、30代、40代、50代の世代別で行われる。
つまり、当時の俺のアタックは、40代最年長だった。
俺は50歳になるのを待つことにした。

(まだ燃え尽きていない。今すぐボクシングをしたい。)

その日はジムメイト達と打ち上げで酒を浴びたが、
俺のボクシング・ソウルは、熱く燃えていた。


次の週から、またボクシングに取り憑かれた。
そんな俺に呼応するように、ジムメイト達も腕を上げていった。


ボクシングは個人スポーツだが、指導者と仲間達のおかげで至福の時間を過ごしていた。


時は流れ去年の3月、そんな 俺 たちの時間を奪うかのような封書が自宅に届いた。

それは、残酷な事実を無愛想に告げた。


数分後につづく





Iwajovi短編妄想小説9

2013年02月15日 | Iwajovi短編妄想小説
8・Smells like teen spirit


イワジョビッチがオヤジファイトで初勝利をおさめた頃、
ゴールデンボーイジム湘南は、
もう一人有能な指導者を得た。

シバノフの後輩で、現役A級プロボクサーのコイズミだ。
彼が重視したのは、スピードと体重移動だ。
不思議なことに、寡黙なイワジョビッチとはまるでウマが合わなかったようで、
そのスタイルをめぐって衝突を繰り返していた。

シバノフが来る前から、マツダというトレーナーもいて、
彼は総合格闘家なので、フィジカルに長けていた。

俺は、ボクシングの土台はシバノフに、その肉付けをコイズミとマツダに託した。
加えて、ドネアをはじめ切磋琢磨する仲間達もいる。

(機は熟した。)

オヤジファイトへの出場を決めてから、練習、減量、禁煙と辛いことばかりだったが、
やがて、それは快感へと変貌した。
シバノフの指導も熱を帯びてきた。彼は、本気で俺を勝たせようとしてくれている。

ドネア、イワジョビッチ、ピーやまとも毎週のように、何ラウンズもスパーリングをした。
シバノフに教わったテクニックを彼らに試した。

「神が降りてきた。」
40代後半にして、急激に強くなった俺を仲間達はそう評した。
誰も俺の右フックを防げなくなっていた。
身体能力は衰えてきているものの、俺の精神は10代に戻ったかのように、ボクシングに没頭し、ボクシングを愛した。
通勤中、得意先回りの移動中、帰宅中、俺の頭からボクシングが離れることはなかった。


2011年6月19日。
奇しくも前日に49歳の誕生日を迎えたばかりだった。


もう少しつづけていいですか?


今日は財布に300円しかないので、ライナーに乗れません。
明日は夜結婚パーティーがあるので、
ちゃちゃっと練習して帰ります。
皆に会えないかなぁ。

Iwajovi短編妄想小説8

2013年02月13日 | Iwajovi短編妄想小説
7・彼がやって来るヤァヤァヤァ!


翌週、ジムに行くとシバノフが誰かと話していた。
別段珍しい光景ではない。
話し相手の問題だ。

小柄な男だった。


「こんにちは。」
俺が挨拶しながら2人に近づくと、小柄な男は無愛想に会釈した。
シバノフが口を開いた。
「朴さん、この前言っていた奴ですよ。」

「あー、天王町の。」
もちろんわかっていた。視力は悪いが、遠目からでも彼が何者か理解できた。
忘れるはずがない。俺をボクシングに導いた一つの要因だ。
強くないと聞いていたので、彼が来るとは想像していなかっただけだ。
(イワジョビッチ・・・。)

その後、シバノフの口利きで、イワジョビッチとライトコンタクトのスパーリングをした。
シバノフが言うように、彼は強くなかった。
確かに右は良かった。どんなタイミングでも右は当てられるようだ。
だが、それだけだった。
息も上がっているので、手を抜いたわけでもなさそうだ。
(これが、あのイワジョビッチか・・・?)

しかし、1ヶ月後、彼の中の狂気が目覚めた。
イワジョビッチは33歳の誕生日を迎え出場資格を得ると、すぐにオヤジファイトに出場した。

正直、時期尚早と思えた。
セイジを含めて、以前に湘南から参加した者はもっと強かった。
シバノフが良く許可したものだ。

開始1分、ずっと守っていたイワジョビッチが、
カウンターを軽く当てた刹那、あのラッシュを始めた。
藤沢の路地で見せた、あのラッシュだ。
レフェリーが割って入るまで、そのラッシュは続いた。
レフェリーは両手を上げて交差させて振った。

後にシバノフが語った。
「イワジョビッチは強くない。だけど弱くない。
そして、負けない。試合なら尚更負けない。
冷静でいながら狂っている。」

とにかく、ゴールデンボーイジム湘南に、イワジョビッチという新たな仲間が加わった。

そして年が明けて2011年、俺もオヤジファイトへの出場を決意した。
強くないイワジョビッチが勝ったからではない。
内から燃えたぎる何かを押さえることが出来なかったのだ。
拳が疼いていた。

つづくよ


ただいまライナーで帰宅中です。
ここで一眠りしてジムに向かいます。
寝過ごしたら家に帰ります。

Iwajovi短編妄想小説7

2013年02月12日 | Iwajovi短編妄想小説
6・スペシャル・ワン


シバノフ・ファミリーは、肥えていた俺を助けたあの日の直後に
トップランクから離散したらしい。


2010年7月の第一土曜日、俺はいつも通りトレーニングに行った。
リングサイドに見慣れないトレーナーが立っていた。

トレーナーは文字通り腰を低くして近づいてきた。
間違いなく2ヶ月前と5年前に見た顔だ。
首から下げているIDカードを見せながら、彼はやわらかい声を発した。
藤沢の路地で聞いた声ではなかった。
「今日からこちらでチーフを勤めるシバノフです。」

あの日のシバノフの迫力は消えていた。

「朴です。よろしくお願いします。」

シバノフは、8回戦の試合が許される元A級プロボクサーだったらしい。
そして、その指導力は確かだった。
彼の教えるボクシングは、理にかなっていてテクニカルだった。
フェイント、誘い、今までのトレーナーとは、また少し違うようなことを教えてくれた。
ミットは、ロジャー・メイウェザーを研究していた。
つまり、打っている俺たちは、フロイド・メイウェザーのような感覚を味わえるのだ。
加えて性格も良い。ジムメイト達ともすぐに打ち解けていた。

俺は、シバノフがこの街の裏社会の顔役であったことすら忘れていた。
俺のボクシングに新たなイマジネーションを与えた。その事実だけで十分だった。


すっかりシバノフのイズムが浸透してきたその年の10月、
シバノフが俺に言った。
「今度、昔のツレで入会する奴がいるのですよ。
天王町で少しやってたけど、最近こっちに越してきて。
大人しい奴で、天王町ではなかなか打ち解けなくて。
朴さん達となら仲良くできるのではないかと。」

(シバノフの昔のツレで大人しい・・・。
もしや・・・。)

「へえ、天王町から。やっぱり強いですか?」
少しの期待と恐怖を込めて、シバノフに聞いた。
シバノフは少し顔をしかめて言った。
「うーん、右はそこそこですけどね、ディフェンスはできないし、強くはないですね。」

「そうですか・・・。」

(イワジョビッチではないのか・・・。)

少しの落胆と安堵という感情が宿った。


飽きてきたけど、つづく


さて、このストーリーは朴さん応援企画ですが、
ストーリー上一番強いのはイワジョビッチです。
ご容赦ください。

ユズルちゃんも出して上げようかな。


Iwajovi短編妄想小説6

2013年02月11日 | Iwajovi短編妄想小説
5・I remember you


セイジは善戦したが、TKOで敗れた。
相手が悪かったとしか言わざるを得ない。
彼は、後にタイトルマッチに出場するような選手だった。

もちろんセイジを応援していたが、開始してしばらくすると、
「強い。これはきついか。」
そう思ったのは俺だけではないはずだ。

相手の選手は、同じクラブボクシングのワイルドカード天王町の所属だった。
ワイルドカード天王町は、他にもオヤジファイトに出場している選手が多く、
クラブボクシング系列ではエリート集団と言えた。

俺は敗北という現実にうなだれるセイジを心配しながらも、
歓喜の渦に包まれている相手陣営
を羨望の眼差しで見ていた。
「いつかは俺も・・・。」
心の中で呟いたその時だった。


相手選手を拍手で迎えるセコンドの男の顔。
全身に鳥肌がたった。
一瞬にして、5年前のあの記憶が蘇った。
「シバノフ・・・。」
思わず口に出して呟いた。
隣にいたドネアが耳を近づけて
「え、なに?」
と聞いてきた。
俺は、我を取り戻した。
「いや、何でもない。」

そして2ヶ月後、再度俺は鳥肌に襲われた。
ゴールデンボーイジム湘南のチーフトレーナーが人事異動で交替したのだ。



そろそろやめたいけど、もう少しつづく