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将棋ソフトの代表格といえばボナンザ(Bonanza)

2010-08-03 16:42:24 | 将棋ソフト列伝
現在における将棋ソフトのベストは、Bonanza(ボナンザ)だと思います。

2005年公開なので歴史的には若いソフトですが、以下の点をもって現在のリーディング将棋ソフトだといえるでしょう。

1.無料で配布されている(フリーソフト)。←重要
将棋ソフトは1万前後で販売されているものが多いのですが、ボナンザはフリーソフトです。

ボナンザの無料ダウンロード→Bonanza


2.棋力は将棋ソフトの中で最強レベル
2006年の世界コンピュータ将棋選手権大会に初出場で初優勝。
2009年には、複数のBonanzaを使って合議制で次の手を決める「文殊」が3位という好成績を収めています。

3.ボナンザの思考ルーティンは公開されている。
開発者の方々がオープンソースとして利用できるようになっています。
そのため、2010年のコンピュータ将棋大会では3チームがボナンザを基にしたアルゴリズムで参加しました。多くのプログラマーの共同開発によってこれからも進化していくことでしょう。

4.渡辺竜王と公開対局するなど話題性がある。
2007年のボナンザVS渡辺竜王の対局は話題になりました。結果は渡辺竜王の辛勝となりましたが、将棋ソフトの可能性を見せつけた対局です。NHKでドキュメント番組となっていたり、書籍化もされています。


その他、ボナンザ雑学といえば、以下のようなものがあります。
・開発者の保木邦仁さんは当時将棋をほとんど知らなかった。
・開発者が将棋を知らないからこそ、指し手の全幅検索というコンピュータチェス型の思考ルーティンを選択できた。
・開発者が評価関数を定めるのではなく、自動生成される方式を利用したため、先入観のない良手が発見できる。
・現在は、全幅検索と選択検索のハイブリッドにしたり、一定の評価関数を定めるなど、バランスをとることでさらに高みを目指している。

これからも発展が楽しみです。


私もボナンザをダウンロードして何度も対局しましたが、本当に強い。もちろん勝てません。使用メモリなどのパラメータを変えられるので、ボナンザのレベルを落として対局すれば10回に2、3回くらい勝てる程度です。

ちなみに本音を言うと、現在の将棋ソフトはどれも強いので、アマチュアレベルではどのソフトにも勝つことができません。有名な将棋ソフトはどれも将棋倶楽部24のレーティングで2800以上と言われています。ですから、どのソフトが強い弱いといった話は、将棋ファンが遊ぶ分には、もう関係ないですね。

その意味でも、ボナンザがフリーソフトというのはありがたい限りです。資金的に余裕のない将棋ファンは、とりあえずボナンザを無料でダウンロードしておけばOKといった感じです。