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第22回コンピュータ将棋選手権はGPSが優勝

2012-05-08 05:01:03 | コンピュータ将棋選手権
ゴールデンウィークといえばコンピュータ将棋選手権です。
(今年もあっという間に五月です。早い・・・)

今年はGPSが優勝。
GPSは、2009年に優勝している競合です。

GPS将棋(将棋ソフト列伝)

結果はこうなりました。

優勝:GPS
2位:Puella α
3位:ツツカナ
4位:ponanza
5位:習甦
6位:劇指
7位:YSS
8位:Blunder


コンピュータ将棋選手権の結果ページはこちら
第22回コンピュータ選手権 結果(コンピュータ将棋協会)


今年の結果についていくつか印象に残ったポイント。


■GPSは、将棋ソフト列伝でもご紹介していますが、東京大学院の研究者たちが取り組んでいるソフトです。複数の研究者が研究テーマ(の一つ)として取り組んでいるので、今後も強豪であり続けるでしょう。(他のソフトは個人の趣味として開発されているようですから、好対照です。劇指やYSSのように販売されているソフトでも開発態勢は個人だと推測します)

■2位の「Puella α」は、今年1月に米長会長を破った「ボンクラーズ」です。なぜ素敵な名前を変えてしまったのでしょうか。それはともかく、やはり強い!

■ツツカナと習甦は情報が少ないソフトです。おそらく個人の方で、オープンソースのBonanzaやGPSを参考に開発されているのでしょうか。ネットで詳細が分かれば、このブログでも紹介したいです。

■劇指、YSSという老舗が決勝まで残ったのはさすがです。あのBonanzaが予選落ちしたほどですから、昨今のコンピュータ将棋のレベルがいかに高いか予想がつきます。

■昨年からニコニコ動画(ドワンゴ)が協賛に入って、中継で活躍しています。
ニコニコ動画は名人戦の完全中継をしているほどで、将棋とは切っても切れない仲になりました。

■1位~5位のソフトが来年の電脳戦でプロ棋士5人と対戦するようです。これは楽しみ。

■上記のコンピュータ将棋協会のサイトには、各ソフトに関連したサイトにリンクがあります。個人の開発者の方へのブログなども多くて、読んでいて楽しいですね。プログラマーの方などは読んでみると刺激を得られると思いますよ。


第21回世界コンピュータ将棋選手権

2011-09-11 17:58:34 | コンピュータ将棋選手権
4か月前の話題になりますが、今年の世界コンピュータ将棋選手権について記事にしておきます。

興味深い話題が盛りだくさんです。
まずは結果から。

優勝 ボンクラーズ
2位 Bonanza
3位 習甦
4位 激指
5位 ponanza
6位 GPS将棋
7位 Blunder
8位 YSS


優勝したボンクラーズ。
いずれ将棋ソフト列伝でくわしく記事にします。4度目の出場でついに優勝。個人のプログラマーの方が開発した将棋ソフトです。

2位のBonanza。
お馴染みのボナンザですが、強いですね。ソースが公開されていて、ソフトも無料で手に入ります。すごい時代になったものです。

3位の習甦。
2008年の初出場以来4度目。昨年に突然2位の大活躍して、今年3位。開発者の方があまり情報発信していないので詳細はわかりませんが、現在最強クラスのソフトです。

4位の激指。
お馴染みの激指。今年も上位に食い込みました。さすがです。

5位のponanza。
このソフトについても将棋ソフト列伝で記事にします。ご存知のように将棋倶楽部24で大活躍してネット将棋界で話題になりました。

6位のGPS将棋。
東大院リリースのGPS将棋。3年前に優勝して、昨年が3位で、今年6位。順位を落としていますが、周りのレベルアップが激しいのでしょう。

7位のBlunder。
3度目の出場で決勝進出を果たしました。個人のプログラマーの方が開発した将棋ソフトです。

8位のYSS。
お馴染みのYSS。今年も決勝進出を果たしたのは立派です。


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Bonanzaが登場してソースを公開してから、個人プログラマーの方が作った歴史の浅い将棋ソフトが最強クラスに躍り出ることが増えていますね。

そんな中で、激指、GPS、YSSといったお馴染みの面々が頑張っている印象です。