1月7日(月)朝8時発の Intercity Bus という高速バスに乗って
マオリ族の文化で有名な観光地ロトルアへの一泊二日の旅に出る。
荷物はいつもの小さなショルダーバッグひとつ。
車窓からの眺めはなだらかな緑の丘陵地帯が続き、牛を飼う農家が多い。
後で知ったのだが、オークランド~ロトルア間はN.Zを代表する酪農地帯なのだ。
ロトルアまでは約4時間で、正午過ぎに到着。小さな田舎町だ。
高速バスを降りると目の前に観光案内所があり、
そこで、その日のホテルと翌日の半日観光バスを予約する。
一日目の午後は徒歩圏内の観光。
まず、一番有名なオヒネムツ村へ行く。
観光客に公開しているマオリの村。
キリスト教の教会の中の椅子や柱にはマオリの彫刻が施され、
イギリスとマオリの文化が融合した象徴的な建物である。
精密な彫刻が施されたマオリの集会所(マラエ)もある。
次いで訪れたのはロトルア博物館。
館内でマオリの歴史の映画を見た。
タラウエア火山の大噴火の場面では長椅子の座席が大きな音をたてて地震のように揺れる。
そういう仕掛けになっている。
町を歩いていて面白いと思うのは通りの名前だ。
下の写真は HINEMARU ST つまり、ヒネマル・ストリート。
ヒネマルなんてのは、なにか京都の祇園の舞妓さんの名前のようでもある。
マオリの言葉では子音のあとに必ず母音が来る。
ハワイやその他のポネシアの言葉もそうだ。
この点は日本語と似ている。
母音も a, e, i, o, u の5つである。
一方、英語では STRIKE の S-T-R や SPRING の S-P-R のように
子音が3つも続く場合があるし、
語尾も子音で終わることが多い。
しかし、だからといって、
ポリネシアの言葉と日本語とが同じ語源だとは言えない。
文法からすると、S-O-V型の日本語は韓国語やモンゴル語と同じアルタイ語に属するという。
しかしながら、日本語の語源については定説があるのかな無いのかさえよくわからない。
マオリの言葉で一つだけ覚えたのは、Kia Ora。
「こんんちは」にも「ありがとう」にも使える。
発音はキア・オラだが、実際はリエゾンして、キオーラに近くなる。
ロトルアの観光案内所が予約してくれた町中の中級ホテルに一泊し、
翌朝、ホテルのビュッフェスタイルの朝食を食べたが、
このとき発見したことは、
キウイフルーツがみずみずしくて日本で食べるよりもはるかに美味しいこと。
オークランドに帰ってから、ホームステイの家族とこのことを話したが、
やはり、輸出するときは未熟なものを出荷するのに対し、
現地では完熟したものをもぎ取るからなのだろうということだった。
観光バスでTe Puia (テ・プイア)に行き、
Pohutu Geyser (ポフツ・ガイザー)という間欠泉やマリオ美術工芸学校を見学。

アグロドームでは羊のショーを見学。

レインボー・スプリングスでは、
NZ原産の動植物を見学した。
Kiwi(キーウィ)はダチョウなどと同じく、飛べない鳥の仲間に属し、
夜行性なので、真っ暗に近い暗さのところに居る。
しばらくして目が慣れてくると居るのがわかる。
短時間に効率よくバスでのロトルア半日観光を終えたあと、
昼食には、アイリッシュ・パブに行って見た。
店構えも店内もクラシックな雰囲気で統一された上品なパブだ。
Bar で生ビールを注文しようとするのだが、種類が多い。
迷っているとカウンターの向こう側の初老のバーテンダーが、どういうタイプが欲しいかと聞くので、
色の薄い軽いのが良いと答えると、「ではこれを試して見ては」とコップに少量入注いでくれる。
いわばワインならぬビールのテイスティングだ。
自分の好み通りのタイプだったのでこれを注文。
席に座って運ばれて来た生ビールを飲みながら、
名物の Fish & Chips を迷った末に " Half Size" で注文。
というのも、メニューに1/2 Size と Full Size の両方が書かれていたので。
しばらくして、料理が運ばれて来たが、でっかいハーフサイズにびっくり!
Full Size など到底1人では食べきれるものでは無い。予感が的中した。
この店は飲み物も食べ物も雰囲気も良く、バーテンダーやウェイターも friendly で、
良い思い出になった。
パブを出た後、土産物屋で日本出発前に友人から頼まれていた
NZ 特産の Active Manuka Honey (マヌカ・ハニー:活性成分の高いハチミツ)を購入。
帰りのバスの出発までに少し時間があったので、町中を散策、
途中、楽器店に立ち寄り、玩具のような安いウクレレを衝動買いした。
日本に持ち帰る積りはなく、ホームステイの家族と演奏しながら歌って楽しむためである。
夕刻の高速バスで予定通りオークランドに帰り、
一泊二日のロトルア旅行を終えた。
今回の旅行の費用は、オークランド出発で同じようなコースをたどる
旅行会社主催の一泊二日パッケージツアー料金の半額くらいで済んだ。
続く。