★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~

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夜明けの街で 東野圭吾さん著 ブックレビュー

2011年12月01日 | 映画・ブックレビュー
「輝き~刹那の想い~」
オリジナルポエム


きらめくイルミネーション
都会の
あわただしい
師走の風の中で
光を見つめる
君の横顔に
ひとときの安らぎを感じる

冷えた君の手を
そっと包み込み
僕のコートの
ポッケに入れる
頬を赤らめ
下をうつむく君の横顔
守りたいと思う

君との出会いが遅すぎたなんて
今の僕には言い訳にしかならず
僕の人生に交錯してきたこの
赤い糸をつむいで生きたく
手のひらにぎゅっと力をこめる

握り返された君のか弱い強さに

この瞬間のぬくもりを伝えよう・・
二人の生活から切り取られた
小さな小さなキャンバスに
刹那の幸せを描いたとしても
誰が責めることができようか

もし人生がやりなおせるなら
もう一度
もう一度
今度は君と歩いていくよ

声に出せない思いをのせて
吐き出したため息は
真っ白に
イルミネーションが少しだけ
涙色に
にじんでく・・・・・


***********

夜明けの街で 東野圭吾さん著
を読み終わりました。

“不倫をする奴なんて、馬鹿だ”と言っていた41歳の男が
自分よりも年下の女性にはまり込んでいく物語。
幸せな家庭も、きちんとした仕事もあるのに
ダメだとわかりつつ
秋葉との恋にどんどんはまりこんでいく。
もがけばもがくほど・・・・

東野さんは、私も大好きな作家さんで、
嵐のニノ主演ドラマ「流星の絆」の作者さんでもあります。
東野さんの作品はいつも奥が深くて
最後のどんでん返しが好きですね♪
なので、もちろん、この物語も単なる不倫ドラマじゃありません!

もうすぐ時効を迎える
父親の愛人が亡くなった事件の容疑者として
警察にマークされている秋葉。

自分の愛する人が、もし犯罪者だったとしても
愛し続けることができるのか?
男の心の葛藤を内面から抉り出す
とても興味深い作品でした。

秋葉と渡部の不倫と
秋葉の父親とおばの不倫

文中にでてくる
一度だけなら浮気
継続性があれば不倫
というのも、妙に納得する言葉である。

いつも思う。
世界中の男女が、一生に一人のひとしか愛せなければ
きっと世の中から犯罪は激減するって
そして、すべてが両思いで収まれば
悲しい思いやせつない思いをしなくてすむのにって

でも・・・
昔、ある男優が言っていた
「不倫は文化だ」
(不倫がなければ、いろんな芸術作品や文化は生まれなかったという
意味らしいが)
もある意味わかる。

大学時代、フランス文学を専攻していた私にとって
「赤と黒」「女の一生」「ボヴァリー婦人」はやっぱり不倫的恋愛を中心に
描かれているし・・・

文学も音楽も
肯定的ラブソング、道徳的恋愛物語だけでは
味気ないかも・・・

結局
渡部と秋葉は、別れてしまうけど
私が秋葉だったら
私が渡部だったら
どうだろう
これが最後の恋だと思った恋を失ったとき
心の空洞を隠しながら
今までの生活に
戻れるだろうか・・・・・


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