こんちには
熊本市ハヤのフライフィッシング普及委員会の広報担当 高峰河です。
オイカワの住んでいる川をみているとキラッとオイカワ達が一瞬だけお腹をみせることを繰り返すのがみてとれる。
これを「ヒラを打つ」というらしいが、一体なんのためにヒラ打ちをしているのだろうか。
まず、オイカワにとってヒラを打つことで釣り人だけでなく天敵であるサギやカワセミなどの鳥類に自分の存在を知らせてしまうことになるので、生存競争においてこれは大きなデメリットと容易に想像がつく。
ならばどのようなメリットがあって、あるいはメリットはないが生きるためには必須な行為なのか、という視点で考えてみる。
水中で腹を見せてでも体をくねらせる必要がある行動といえば、餌の捕食行動が考えやすい。とくにオイカワの主食は川の上流から流れてくるユスリカなど水生昆虫の幼虫やサナギや脱皮殻(シャンク)なので、
(2014年6月9日追記、下記追記の通りこれは誤りで、オイカワの主食は一般的な川では底生藻類である)
それが目の前に流れてきたときに餌めがけて素早く方向転換して捕食行動を行うときに結果としてヒラを打つことになるのではないか。
また、ヒラ打ちの捕食行動以外のメリットを考えるときに、野鳥のヒバリのさえずりと同様の意味ももしかしたらあるのかもしれない。
ヒバリは上空高くからピーチクパーチクとワザと声高らかに鳴いて天敵に自分はここですよアピールをすることが知られている。そのまま巣のある地上に降下するときには鳴きながら巣とは離れた場所に降り立ち、鳴きやんでから歩いて巣まで移動するのだという。
こうすることでまるで降下地点に巣があるように見せかけて天敵の目をあざむき、巣にいる幼鳥達を危険から遠ざけているのである。
オイカワも捕食行動以外のときもワザとヒラを打って天敵の鳥達にここですよアピールをしつつ、安全な場所へ移動する際にはヒラを打たずに静かに泳ぎ、天敵達の目をあざむいているのかもしれない。
なんの根拠もない仮説であるが、同じヒラ打ちをみたときにもニンフに対する反応の違いが感じられるのは、こうした事情もあるのかもしれないと妄想してみた。
みなさんのご意見はいかが。
ーーーーーーーーーーーーー
2014年6月9日追記
コメントをいただいて調べてみると、
「オイカワ - 河川生態ナレッジデータベース」に下記のような記載があった。
「後期仔魚は流下物を食べる。稚魚は動き回りながら底生藻類や水生昆虫を摂餌する。成魚の食性はきわめて広く、川では付着藻類を中心に流下・落下昆虫、底生昆虫を食べ、湖ではユスリカから半底生浮游動物・浮游動物、さらに付着藻類まで食べる雑食性」
つまりオイカワは川では底生藻類が主食なんですな~、虫しか食わんと思ってたからびっくり。
どおりでかなりヒラ打ちがあるのになんかニンフに対する反応が悪いときが結構あったわけだ。そういうときは底生藻類を食べてるのかもね。
熊本市ハヤのフライフィッシング普及委員会の広報担当 高峰河です。
オイカワの住んでいる川をみているとキラッとオイカワ達が一瞬だけお腹をみせることを繰り返すのがみてとれる。
これを「ヒラを打つ」というらしいが、一体なんのためにヒラ打ちをしているのだろうか。
まず、オイカワにとってヒラを打つことで釣り人だけでなく天敵であるサギやカワセミなどの鳥類に自分の存在を知らせてしまうことになるので、生存競争においてこれは大きなデメリットと容易に想像がつく。
ならばどのようなメリットがあって、あるいはメリットはないが生きるためには必須な行為なのか、という視点で考えてみる。
水中で腹を見せてでも体をくねらせる必要がある行動といえば、餌の捕食行動が考えやすい。
(2014年6月9日追記、下記追記の通りこれは誤りで、オイカワの主食は一般的な川では底生藻類である)
それが目の前に流れてきたときに餌めがけて素早く方向転換して捕食行動を行うときに結果としてヒラを打つことになるのではないか。
また、ヒラ打ちの捕食行動以外のメリットを考えるときに、野鳥のヒバリのさえずりと同様の意味ももしかしたらあるのかもしれない。
ヒバリは上空高くからピーチクパーチクとワザと声高らかに鳴いて天敵に自分はここですよアピールをすることが知られている。そのまま巣のある地上に降下するときには鳴きながら巣とは離れた場所に降り立ち、鳴きやんでから歩いて巣まで移動するのだという。
こうすることでまるで降下地点に巣があるように見せかけて天敵の目をあざむき、巣にいる幼鳥達を危険から遠ざけているのである。
オイカワも捕食行動以外のときもワザとヒラを打って天敵の鳥達にここですよアピールをしつつ、安全な場所へ移動する際にはヒラを打たずに静かに泳ぎ、天敵達の目をあざむいているのかもしれない。
なんの根拠もない仮説であるが、同じヒラ打ちをみたときにもニンフに対する反応の違いが感じられるのは、こうした事情もあるのかもしれないと妄想してみた。
みなさんのご意見はいかが。
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2014年6月9日追記
コメントをいただいて調べてみると、
「オイカワ - 河川生態ナレッジデータベース」に下記のような記載があった。
「後期仔魚は流下物を食べる。稚魚は動き回りながら底生藻類や水生昆虫を摂餌する。成魚の食性はきわめて広く、川では付着藻類を中心に流下・落下昆虫、底生昆虫を食べ、湖ではユスリカから半底生浮游動物・浮游動物、さらに付着藻類まで食べる雑食性」
つまりオイカワは川では底生藻類が主食なんですな~、虫しか食わんと思ってたからびっくり。
どおりでかなりヒラ打ちがあるのになんかニンフに対する反応が悪いときが結構あったわけだ。そういうときは底生藻類を食べてるのかもね。
の一言につきます!
だから、ルアーもここ数年はヒラ打ちが増えたんですね!
魚に対してもアピールが強いからでしょうね!!
ルアーのことあまり知らないのですが、ルアーにヒラ打ちさせる、という技術があるんですね
俺、そういう技術を身につけてないからルアーでなかなか釣れなかったんでしょう
フライにしろルアーにしろ、何かをイメージしてそれを再現して喰わせることが出来たら楽しいですね。
ちょ、まさかオイカワも苔とかを食うん?と調べてみたらがんさんのおっしゃるように確かにむしろ苔とかが主食なんですね!!
通りであれだけヒラを打ってかなり捕食しているようにみえても、場合によってはニンフに対する反応が悪かったりするのは、そういうときは水生昆虫の流下が少なくて、ほぼ苔ばっかり食べているときなんでしょうね!
スッキリしました、釣れないときの理由が。
「後期仔魚は流下物を食べる。稚魚は動き回りながら底生藻類や水生昆虫を摂餌する。成魚の食性はきわめて広く、川では付着藻類を中心に流下・落下昆虫、底生昆虫を食べ、湖ではユスリカから半底生浮游動物・浮游動物、さらに付着藻類まで食べる雑食性」(オイカワ - 河川生態ナレッジデータベースより引用)