自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

中越地震から10年

2014-10-24 06:14:53 | 被災地へのアートセラピーによる支援
ちょうど10年前の今日、マグニチュード6.8の大地震が新潟を襲った。


もうすっかり、記憶から遠のいてしまっているけれども、あの時の衝撃はすごかった。


クエストの卒業生のご縁で、ボクたちは小千谷幼稚園にアートセラピーによる支援活動を行った。


その年は例年に比べて雪が多く、雪国の寒さをたっぷりと味わった。


補修が十分ではない関越道がようやく開通したころ、夜行のバスに揺られ、小千谷市に入った。


小千谷幼稚園には、園児が140人ほどいたのを覚えている。


先生たちは、自分たちだって被災者なのに、園児やその家族の安否を確かめるために市内を走り回っていた。


約1年間、小千谷幼稚園に通い、園児や先生たちとアートワークを楽しんだ。


そのころの様子を思い出そうとして、このブログの履歴を調べたら、なんと10年前はまだブログをやっていなかった。


交代で、クエストの卒業生たちを3日間ずつ派遣し、年少、年中、年長の園児たちと共に過ごした。


いろんなことを思い出すけど、ボクの一番の思い出は給食。


とってもおいしい食事だった。


お代わりをするには、ちゃんと食べ終ってからじゃないといけないことを、子どもたちから教わった。


ある時、食べ終ってから


「なんだかデザート食べたいね」っていう話になった。


ボクが、


「そうだ、アイスクリーム食べよう」っていうと、子どもたちは目を丸くして「あるの?」って聞いた。


「あるよ、ほら」と言って、ボクは何もないお皿からアイスを食べたふりをした。


「あー、冷たくておいしい!」


「なーんだ」っていう園児もいたけど、おいしいって言いながら食べてると、次々に、子どもたちが、アイスクリームを食べはじめた。


「ヨーグルトがいい」っていう子どももいた。


先生も一緒に食べた。


みんなで食べた給食もおいしかったけれども、もっともっとおいしいデザートタイムだった。


子どもたちの満足そうな顔が忘れられない。


あれから10年。


今日、長岡市で合同追悼式があるそうだ。


東日本の大地震でさえ、都会では少しずつ風化していってしまっている。


でも、ボクの心の中には、あの園児たちの声や笑顔が、そしてガレージで寝袋にくるまって寝た仲間たちとの時間は、忘れない。











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