自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

白黒の写真と母

2014-10-25 06:03:26 | ひとり言
通院のため、昨日は母親のいる施設に行った。


以前から、頼まれていたことがあった。


「ほら、桐の箪笥があるでしょ。あの一番上に、写真がいろいろあるから持ってきて」


探してみると、古いアルバムや整理されていない写真が見つかった。


そして、昨日、母親のところへ持っていった。


「あー、懐かしいねぇ。」


もうすぐ89歳を迎えようとしている母親のこのひと言に、その尊い時間を過ごしてきた重みが伝わってくる。


「あー、これはおばあちゃんと一緒に行った那須の写真だねぇ」


「これは、あんたがまだ小さかったころの、、、、」


思い出は尽きない。


古いアルバムには、モノクロの母親の写真がたくさんあった。


それも若いころの写真。


ボクが知らない人生を生きていた頃の母親が、笑っている。


体が不自由で、思うようにいかない歯がゆさはあるだろうけれども、息子としてはいつまでも生きていてくれることがうれしい。


そう言えば、昨日はあんまり愚痴っていなかったなぁ。


ちょっとした回想療法だったのかもしれない。


「ところで、なんで写真持って来いって言ったの?」


「遺影だよ遺影。死んだときに、変な写真使われちゃかなわないからね。」


まだまだ意識は明晰。おかげさまで、お迎えはまだまだ先のようであります。











最新の画像もっと見る

コメントを投稿