25期石神井バスケの広場

都立石神井高校バスケットボール部25期OBが開設したブログです。近況、思い出などを、お気軽にご投稿ください。

三苫のフェイントとバスケット  25期 中川 越

2022-12-05 15:58:11 | 日記
ワールドカップ開催中です。戦前の下馬評を覆し、日本が躍進中です。
かつて三菱ダイヤモンドサッカーで、欧州サッカーのプレーを、ポカンと口を開けて見ていた我ら世代にとって、想像もしなかったことが現実となりました。その戦評はファンや識者に任せるとして、石神井バスケ部OBとしては、数ある殊勲選手の中でも、とりわけ三苫のプレー、フェイントに注目しています。
彼の縦へ切れ込むフェイントは、一種のストップスタートフェイントでしょうか。チェンジオブペースで、相手を置き去りにします。バスケットでも、高速ドリブルをしてきて、急ストップし、相手が油断し腰を高くした瞬間に、また素早くリスタートし、相手を抜き去る方法があります。ボールを左右に動かし、体重も左右移動して、相手を惑わすバスケのフェイントや、カズやロナウドがよくやるボールは動かさずに、片足ずつ交互にボールをまたぎ越して相手を惑わすフェイントとは異なり、ストップスタートフェイントは、動きとしては非常にシンプルです。しかし、動・静・動のリスタートのスピードが速いと、ディフェンスは対応するのが難しくなります。速い動きだけについていくより、難しくなります。速球投手江夏が速球を投げられなくなったとき、遅いボールをうまく交え、速くなくなってしまったストレートを、とても速く見せました。
そして、リスタートのときに重要なのが、一歩目の踏み出しの大きさです。大きくするには、非常に姿勢を落とさなければなりません。姿勢を落として一歩目を大きくし、しかも素早く前に体重移動するには、やはり筋力が必要となります。三苫はきっと、前に大きく素早く低く踏み出すための筋力が、抜群に優れているのだと考えられます。
そして、相手を惑わすチェンジオブペースのリズム。これを体得したに違いありません。おそらく今回のワールドカップのMVPになるだろうフランスのエムボパも、三苫に似た前へのフェイントを駆使します。エンボパは、どのような局面においても、ドリブルからのシュートにおいても、静・動・静・動のメリハリ、チェンジオブペースが見事です。
このコラムをもし、石神井の現役の皆さんが見る機会があったら、皆さんの日々の練習の中で、チェンジオブペースということを意識してみてください。きっと役に立つはずです。そして、ドリブルにおいてもフリーランニングにおいても、一歩目の低さ、歩幅の大きさ、速さということを意識してみてください。複雑なフェイトを覚えるよりも、必ず実戦で効果を発揮します。






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