ケルザイム 未知との遭遇

幸せを夢の実現と考えるか、何気ない暮らしの中で幸せを感じるか。ひとの価値観にスポットをあてたそんな内容にしたいです。

1/f ゆらぎ と ダイアトーマス

2008年02月13日 | Weblog
 ベネチアンウェーブ。イタリアベネチアの雰囲気のある塗り壁風の模様。健康塗り壁ダイアトーマスによって表現されます。お客様によっては平滑に仕上げて欲しいと言われますが、実はベネチアンウェーブにはこだわりがあります。その説明に用いるのが「1/fのゆらぎ」もともとは物理用語。ここでは自然が造り出す不規則な変化と理解して下さい。fはファジー(fuzzy)つまりあいまいなこと。物理的にはパワーが周波数fに反比例するゆらぎのこと。ピンクノイズとも呼ばれ心地よいノイズとされていてホワイトノイズとレッドノイズの中間とされています。ちなみに周波数成分が右肩下がりの光がピンク色であることからきたものです。
 さて、先ほどの説明ですが、20世紀後半に我が国は高度工業化により、高度成長を果たし豊かな経済環境で、機能的で便利な暮らしを亨受し、工場で量産された均質で欠点のない物が良いとされてきました。家電品や自動車などは均質で性能が良くより安いものがベストだがこと住空間となると弊害が顕著化しつつある。人は均質な無機質な空間では癒されない。住宅は本来仕事などで疲れた心身を癒す場であったはず。しかし近年新建材を多用する家づくりで癒されない住宅となっている。(金堀一郎氏住宅デザイン研究所所長 受け売り)ここで木目模様のあるビニールクロスを想像してみて下さい。一見ランダムに模様(例えば節目)が付いている様ですが、必ず同じパターが出てきます。そして一度そのパターン付けがわかるとその少し先に一つ、もう少し先にまた一つと全く同じ模様が出てきます。印刷なので当たり前の話なのですが、自然界には存在しない現象です。そして我々人間は自然とそのパターンを目で追ってしまい、疲れてしまうそうです。
 つまり健康塗り壁ダイアトーマス(ようやく本題に入れます)は鏝むらにより1/fのゆらぎがあるから一層の魅力を増しています。工場の騒音は不快だが小川のせせらぎは心地よい。扇風機やエアコンは不快だが窓から入るそよ風は心地よい。それは自然が造り出す不規則な変化があるからと考えられます。