5月8日「職人の力」サミット第1回賢者の会参加してきました。
場所は静岡市のグランシップ908会議室で行われ、北海道から九州までの多数の賢者が参加されました。参加して感じた事は現在不況による受注減少や公共事業等の削減などで市中の職人は余っている状態で、それに伴い人件費(所謂日当)はどんどんさがり大工さんですら8,000円というところもあるそうです。もう少し体裁の良い人件費の下げ方もあります。それは新築工事の場合、建て方が終わって以降の大工さんの人件費を坪何人という表現をして積算しますが、それを坪25,000円ですなどといい、例えば40坪の家なら25,000円×40坪で1,000,000円がもらえる事になります。しかもそこは建て方が終わってから25日間で木工事完了ですので、25日間で100万円稼ぐという事になります。みなさんは「すごい、月収100万円じゃないの」と思われるかもしれませんが実際には通常三人ぐらい入らないと間に合いません。それでも一人あたり33万円なら・・・それにしてもこのご時世文句は言えない金額ではと勘違いされます。と言いますのも洋風住宅の人工は平米あたり2.0~8.0人(間取りにより違います)が基準書に書かれている数値です。今回のケースは単純プランが多いので中でも低い数値の2.0人に該当しますが、それを先ほどの計算式に当てはめますと
まず上棟までの人件費を坪1.0人控除し
(2.0×3.3)-1.0=5.3人/坪÷3.3=1.61人/㎡
人件費(日当)×坪数(平米×3.3)×単位面積あたりの人工数
18,000円(関東相場日当)×(40×3.3)×1.61=3,825,360
すごい違いになります。
これを三人がかりで25日で完成させるとしたら
一人あたりの月収は
382.5万円÷3=127.5万円/月
これを1年間続けると大工さんは1,530万円の年収になります。
周りの大工さんにそれだけの年収を手にされている方は何人いますか?
あまり見かけないと思います。
結論から言うと25日で仕上げるというのが出来ないのです。
先ほど上棟後平米あたり1.61人という数値が出ました。
これを40坪の住宅に当てはめると
1.61×40×3.3=212.52人
それを3人で工事すると
212.52÷3=70.84日
これを25日(1ヶ月の作業日数)でわると
70.84÷25=2.83
詰まり約3ヶ月かかるという事になります。
先ほど今回のケースで一人あたりの取り分は
127.5万円でした。それを年換算すると
127.5×12÷3=510万円
実際には続けて次の現場に入るわけではなく、
タイム・ラグがあったり施工面積などが事なり数値は抑えられる場合があります。
では最初のケースを人工表示すると
100万円÷212.52人=4,705円
実はこれが1日あたりの人件費(日当)になります
212.52人かかる工事を1日あたり3人に増やしても
212.52÷3=70.84日かかります
それを25日で仕上げるのですから
ビバリーヒルズに建てるのは良いのですが
大工さんも随分軽く見られたものだと感じざるを得ません。
むしろお客様軽視と言っても良いかもしれませんね。
さて、職人の力の話
職人の復権を目指し頑張ろうとの発足会でしたが、
上記の現状で若い世代が魅力を感じられないでいる事でしょう。
しかし、確実に来る職人不足の時代。
その準備を今からしていかないといけないと確認しました。
会では組合組織にして不足する職人を欲しい現場に斡旋する
しかも登録職人からは手数料等をとらないとしています。
私はこの「職人の力」のシステムにアカデミックな要素を
プラスするとより素晴らしい仕組みができあがるのではないかと思います。
それには業界だけではなく行政や学校との連携が必要なのかもしれません。
今文章を推敲しながらもワクワクした気持ちがするのは
私の深層心理が肯定している為なのでしょう。
場所は静岡市のグランシップ908会議室で行われ、北海道から九州までの多数の賢者が参加されました。参加して感じた事は現在不況による受注減少や公共事業等の削減などで市中の職人は余っている状態で、それに伴い人件費(所謂日当)はどんどんさがり大工さんですら8,000円というところもあるそうです。もう少し体裁の良い人件費の下げ方もあります。それは新築工事の場合、建て方が終わって以降の大工さんの人件費を坪何人という表現をして積算しますが、それを坪25,000円ですなどといい、例えば40坪の家なら25,000円×40坪で1,000,000円がもらえる事になります。しかもそこは建て方が終わってから25日間で木工事完了ですので、25日間で100万円稼ぐという事になります。みなさんは「すごい、月収100万円じゃないの」と思われるかもしれませんが実際には通常三人ぐらい入らないと間に合いません。それでも一人あたり33万円なら・・・それにしてもこのご時世文句は言えない金額ではと勘違いされます。と言いますのも洋風住宅の人工は平米あたり2.0~8.0人(間取りにより違います)が基準書に書かれている数値です。今回のケースは単純プランが多いので中でも低い数値の2.0人に該当しますが、それを先ほどの計算式に当てはめますと
まず上棟までの人件費を坪1.0人控除し
(2.0×3.3)-1.0=5.3人/坪÷3.3=1.61人/㎡
人件費(日当)×坪数(平米×3.3)×単位面積あたりの人工数
18,000円(関東相場日当)×(40×3.3)×1.61=3,825,360
すごい違いになります。
これを三人がかりで25日で完成させるとしたら
一人あたりの月収は
382.5万円÷3=127.5万円/月
これを1年間続けると大工さんは1,530万円の年収になります。
周りの大工さんにそれだけの年収を手にされている方は何人いますか?
あまり見かけないと思います。
結論から言うと25日で仕上げるというのが出来ないのです。
先ほど上棟後平米あたり1.61人という数値が出ました。
これを40坪の住宅に当てはめると
1.61×40×3.3=212.52人
それを3人で工事すると
212.52÷3=70.84日
これを25日(1ヶ月の作業日数)でわると
70.84÷25=2.83
詰まり約3ヶ月かかるという事になります。
先ほど今回のケースで一人あたりの取り分は
127.5万円でした。それを年換算すると
127.5×12÷3=510万円
実際には続けて次の現場に入るわけではなく、
タイム・ラグがあったり施工面積などが事なり数値は抑えられる場合があります。
では最初のケースを人工表示すると
100万円÷212.52人=4,705円
実はこれが1日あたりの人件費(日当)になります
212.52人かかる工事を1日あたり3人に増やしても
212.52÷3=70.84日かかります
それを25日で仕上げるのですから
ビバリーヒルズに建てるのは良いのですが
大工さんも随分軽く見られたものだと感じざるを得ません。
むしろお客様軽視と言っても良いかもしれませんね。
さて、職人の力の話
職人の復権を目指し頑張ろうとの発足会でしたが、
上記の現状で若い世代が魅力を感じられないでいる事でしょう。
しかし、確実に来る職人不足の時代。
その準備を今からしていかないといけないと確認しました。
会では組合組織にして不足する職人を欲しい現場に斡旋する
しかも登録職人からは手数料等をとらないとしています。
私はこの「職人の力」のシステムにアカデミックな要素を
プラスするとより素晴らしい仕組みができあがるのではないかと思います。
それには業界だけではなく行政や学校との連携が必要なのかもしれません。
今文章を推敲しながらもワクワクした気持ちがするのは
私の深層心理が肯定している為なのでしょう。