スカパー漂流記

CS放送「スカパー」で放送されている番組について語れればいいなぁと思う次第でございまして・・・

File-023 ガンスリンガー・ガール (for アニマックス)

2005年04月22日 | Weblog
 ホントは春新番(「ガンスリ」はリピート放映)の「こいこい7」をプレビューする心づもりでいたのですが、まぁ、その、何と申しましょうか、もはや「糞アニメ」のレッテルを貼ることすらバカらしいというか、相手にするだけ損な作品なのでシカトすることにしました。

 で、24日からリピート放送の始まる「ガンスリンガー・ガール」が、「娘+銃」というキーワードで前回の「グレネーダー」と繋がるので、こちらを紹介してみようと思った次第です。
 もっとも、この両作は「娘+銃」という点だけが共通で、それ以外は似ても似つきません。ほとんど真逆と言ってもよいほど対照的な作りです。

 「ガンスリンガー・ガール」は、諸般の事情で天涯孤独の身となった少女たちが、記憶操作と肉体改造を施され、国家機関のエージェントとして暗躍するという物語なのですが、これらの設定からも分かるように作品の纏っているオーラは明らかに「陰」であり「鬱」です。
 そういう傾向の作品は少なくありませんが、本作の登場人物たちには押並べて「主体性」が無いため、プチヲタなどは物語に全く救いが見出せませんでした。

 主人公の少女は(ご主人様的存在の)パートナーに公私の双方で心身全てを委ねている(もしくはそう望んでいる)ようにしか見えず、そのパートナーは少女を気の毒だとは思いつつも、さりとて彼女を救済するための行動を起こすでもない。
 つまり、「~したい」「~する」という確固たる意志が見えないのです。
 これは、感情移入することが大前提の「物語」では、かなり致命的な欠点だと言えるでしょう。

「悪い魔王に連れ去られた姫を、若く勇敢な王子が助けに行く」という物語の展開は、洋の東西を問わず世界中で「王道」として通用する。
 こう言えば、ストーリーを創作する上で、登場人物に確固とした意志を持たせることがいかに大切かが分かってもらえると思います。
 「姫を助けたい!」「姫を救出する!」という確固とした意志を王子が持つことで、受け手側の観客は主体的に王子(主人公)に感情移入します。登場人物の意志が簡単明瞭であればあるほど、受け手も感情移入しやすくなるのです。

 しかし、「ガンスリンガー・ガール」にはこれがありません。観ていると、主体性の無い人形たちの虚ろな芝居を眺めているような気分になります。
 絵は綺麗だし、設定を含めた世界観はそれなりにリアルで内容は詰まっているはずなのに、何故かスカスカな感じなのです。

 登場人物(=物語)に共感できないのですから、普段なら「つまらない」と一刀両断するところですが、この作品はバックボーンとなる世界観の設定が結構プチヲタ好みなので、駄作の烙印を押すのも気がひけます。
 なので、プチヲタはこう考えることにしました。
「この作品はプロローグ。続編(←たぶん製作されないだろうけど)が本当の本編なのだ」・・・と。

 まぁ、苦しい言い訳ですが、感性(属性かな?)が合うヒトにはそれなりに、少なくとも1回は観る価値はあると思います。
 あとオープニングは「鳥肌モノ」の素晴らしさなので、こちらは是非ご覧になることをオススメします。特に「銃ヲタ」の方々は必見ですので、お見逃しなく! 

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