旋律はいつもドリン系

高校時代のマンドリンクラブの話です。
若干、ほんとのことをベースのフィクションです。

(11)フィフティー・フィフティー。なのじゃ。

2010年10月02日 03時13分45秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
ワシは、このキーワードを聞いて、 やっと、福田先輩が今、何をしているのかに気付いたのじゃ。 間違いない!これはデートの予行演習なのじゃ。 しかもワシが脳内で数秒で済ませるシュミレーションを、 まるまる一日かけて、さらに何千円もの大金を使って試すつもりなのじゃ。 本番の相手は棗田先輩なのか?! まっ、まさか…… この人は、遂に棗田先輩とのデートの約束を取り付けたというのか? . . . 本文を読む

(10)赤くないスパゲッティ。なのじゃ。

2010年09月25日 02時45分20秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
「おい、チハル。今、車内で俺の事が分からないと言ったな!」 「えっ?はい、そう言いましたね。それが何か?」 何か先輩の気に障るような事を言ってしまったのか? 内心ビクビクしていると、福田先輩は胸ポケットの生徒手帳を取り出し、 付属の小さな鉛筆で何やらメモリ出すではないか。 そこで、いったい何をメモるのじゃ? 独り言のような福田先輩の呟き。 「…事前に服装を伝える…いや…目立つように何か持つべきか?…」 おいおいおい、あんたは今、既にワシと会っているではないか! 手帳に何やら書き込んだ後、先輩は別なページをめくり、書いてある。 「あっ、それからなチハル。映画を見た後『チャーリー』っていう、店に行くからな」 . . . 本文を読む

(09)整った外見を無効にするものとは?なのじゃ。

2010年09月04日 04時06分39秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
スポンサーに、どう答えれば喜ぶか?なのじゃ。 「いつもの先輩とは、だいぶ感じが違うんで、 車内の何処にいるのか、分かりませんでした」 福田先輩はワシの言葉を、どう判断すればいいのか分からず、キョトン顔だ。 いかん、もっと分かりやすく言わねば! 「私服姿を初めて見ましたけど、センスがいいですね。 だから、先輩のイメージが違っていて、気付きませんでした」 安直にカッコいいとか言うと、嘘っぽい感じがするので、 褒め言葉は控えめにしてみた。 . . . 本文を読む

(08)スポンサーに、どう答えれば喜ぶか?なのじゃ。

2010年08月31日 23時22分25秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
そう、ワシは制服だったのじゃ。財布の中身ばかり考えていて、当日の服装の事なんか、まったく考えていなかった。先輩と一緒に行くのだから当然、制服だとばかり思っていたのだ。いや。本当のところ、それすら思ってもなかった。何も考えずに自然に制服を着てしまった!というのが本音だった。 . . . 本文を読む

(07)小銭入れには850円。なのじゃ

2010年08月26日 00時43分41秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
さて、藤本はどう出る?ワシは、この時の藤本の行動パターンまでは分からなかった。棗田先輩がらみなので、藤本の思考回路が読めない。出たとこ勝負で、息をのんで待ったセリフがこれであった。「江本も行かないんじゃ、しょうがないなあ。 一人で行くのも寂しいし、今回は諦めるか!」もっとゴネるかと思ったので、ちょっと拍子抜けである。 . . . 本文を読む

(06)さて、藤本は?なのじゃ

2010年08月20日 19時26分38秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
3人は、ワシが断るとは全く考えてない様子だ。 このまま放っておくと、日曜日の打ち合わせに変わっていくはずだ。 案の定ネンは、のんびりした口調で、 「SF好きのチハル君の好きそうな映画だね」とか言い。 江本は江本でブツブツと、 「朝、何時の電車に乗るのかなあ?あまり早いのは嫌だなあ」などと、天井に訴えている。 お前は、いったい誰に向かって言っているのじゃ。 ワシは『君たちを映画には行かせないのじゃ!』作戦を発動した。 . . . 本文を読む

(05)ワシの腹はかなり黒いのじゃ。

2010年08月18日 00時33分00秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
本日、二度目の(・_・)目が点であった。 「知ってる、知ってる。 今、福山駅前のピカデリー劇場で上映しているSF映画なのじゃ」 「えっ。ピカデリーでやってるのか!?」 藤本が、そんな事良く知っているな、という顔で言った。 「まあ、知ってるなら話は早い。 今、ネン達と次の日曜日に皆で行こうって話してたんだ」 「なんじゃ。そうだったのか…」実は先ほど福田先輩から…と、 朝練での話をしようとしたところで、ワシの理性(打算)が、 待て!待て!待て!待て!待て!待て!と警告を発した。 . . . 本文を読む

(04)知ってるも何も…。なのじゃ。

2010年08月09日 02時54分22秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
ワシはこの先輩の新たな一面を……。それからは二人とも練習に身が入らず、早々に朝練を切り上げてしまった。福田先輩が先に楽器 を納めて部室から出ていった。残ったワシが部室の鍵をかけていると、ふと疑問が湧いてきた。「何故、ワシを映画に誘った んじゃ?」そう、何故ワシを??である。 . . . 本文を読む

(03)表紙には、ゴジラのブロマイド。なのじゃ。

2010年08月06日 02時35分06秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
タダほど高いものはない! などと世間では言うらしいが、 ワシはこれまで、タダより安い物など見た事もないので、 この誘いに乗る事にした。 福田先輩は「おお、そうか」とほっとした顔で言いながら、 胸ポケットから、生徒手帳を取り出した。 . . . 本文を読む