旋律はいつもドリン系

高校時代のマンドリンクラブの話です。
若干、ほんとのことをベースのフィクションです。

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(03)表紙には、ゴジラのブロマイド。なのじゃ。

2010年08月06日 02時35分06秒 | 4章-スターウォーズと夏の日の恋(仮)
目 次
〈1 章-はじまりは、こんなもん〉の最初から
〈2 章-D線の切れる音〉の最初から
〈3 章-ワシと江本の八福(ハチフク)代理戦争〉の最初から
〈4章-スターウォーズと夏の日の恋〉の最初から


「僕も観に行きたいと思っていた映画なんです!」

ワシは発射ボタンを瞬時に切り替えた。

タダほど高いものはない!などと世間では言うらしいが、
ワシはこれまで、タダより安い物を見た事なかったので、
有難く、誘いに乗る事にした。

さらに、念には念を入れる事にした。

後になって先輩が心変わりして、
「やっぱりチハルも映画代を出せ!」とか言いだせないように、
伏線をはるのじゃ。

「でも、助かります。
今月は大阪大会の時に使いすぎて、小遣いが残り少なかったんです」

つまり、後から金を出せと言われても、「無いものは無い!」という訳である。

そんなワシの伏線なんか気にもしないよ!という顔の福田先輩は、
「おお、そうか」とほっとした口調で言いながら、
胸ポケットから、ネズミ色の手帳を取り出した。

生徒手帳である。
しかも表紙にはゴジラのブロマイドを挟みこまれていた。

生徒手帳なんぞを実際に使っている人を初めて見た!
ワシは、この先輩の新たな一面を見た思いだった。

福田先輩は、このネズミ色した生徒手帳のページをめくりながら、

「映画の始まる時間は○○時だから、
俺は○○時の電車に乗る。チハルは……」と、
練習もそっちのけで、日曜日のスケジュールを語りだした。

もしワシが断ったら、どうするつもりだったのかは知らないが、
どうやら、日曜日の予定は全て出来上がっているようなのじゃ。

話が終わって、お互い別に練習を始めたが、
ワシは映画の事が気になって集中できなかった。

しばらくして、自分が気の抜けた基礎練習を繰り返していることに気づいて、
「はっ!」として先輩を見た。

大阪大会直前に師弟関係が終わったといっても、
福田先輩は気の抜いた練習をする者は許さないからだ。

視線の先にはギターを抱えたまま、ブツブツ呟きながら、
ネズミ色の手帳に何やら書き込んでいる福田先輩の姿がそこにあった。

ワシは、この先輩の新たな一面を……。

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