旋律はいつもドリン系

高校時代のマンドリンクラブの話です。
若干、ほんとのことをベースのフィクションです。

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(32)藤本はニヤリと笑う。のじゃ

2008年08月07日 03時16分02秒 | 2章-D線の切れる音
次の日から藤本の姿が学校から消えた。それでも時は流れる。定期演奏会。文化祭。年が明けて春。藤本は留年が決まり、自主退学した。 . . . 本文を読む
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(31)ワシと藤本。なのじゃ。

2008年08月06日 00時29分27秒 | 2章-D線の切れる音
休憩時間に、ワシは担任に呼ばれた。藤本を職員室に連れて来るようにと、頼まれたのじゃ。周りの皆からは、ワシと藤本が親友と思われていた。クラブは一緒だし、休憩時間も一緒にいることが多いからだ。 . . . 本文を読む
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(30)藤本の仮面。なのじゃ。

2008年08月02日 14時43分43秒 | 2章-D線の切れる音
教室のみんなは、横目で「くすくす」笑う。そんな光景は、この1年に何度も見た日常的なシーンだ。いつものことで、関心のない奴もいる。ワシもその1人だ。1年前なら、そのシーンを見たとたん青ざめたはずだ。 . . . 本文を読む
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(29)『ドカチン』は時給がいいらしい。のじゃ

2008年08月01日 01時00分43秒 | 2章-D線の切れる音
「小田。マーくん、今は指が動いてないけど、調子が上がってきたら、凄いぞ。」「そうなんですか。早く、見てみたいですね。」「へへへ。おだてるなよ。」ワシは、気を使って藤本をおだてる。小田も察したのか、調子を合わせてくれた。でも、その言葉には嘘はない。 . . . 本文を読む
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(28)2度目の春。なのじゃ。

2008年07月31日 02時11分54秒 | 2章-D線の切れる音
ワシは、あぶなげなく、しかも余裕綽々で高校2年になったのじゃ。今度は2年4組。藤本とは、また一緒のクラスになった。新市商業はよほどの事がない限り、誰でも2年生になれるようじゃ。 . . . 本文を読む
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(27)練習しないと弾けなくなる。のじゃ。

2008年07月30日 00時25分47秒 | 2章-D線の切れる音
藤本の文化祭での演奏はメロメロだった。「だめだ。全然弾けんかった。」「それは、そうじゃ。練習、さぼりすぎじゃ。」さぼりすぎどころか、2時間ほど練習しただけだったのだ。 . . . 本文を読む
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(26)文化祭は近づいたが藤本が来ない。のじゃ。

2008年07月29日 11時26分14秒 | 2章-D線の切れる音
川田部長もそうだが、特に福田新ギタートップが怒った。「なめとんのか。藤本を連れてこい。」と、ワシに言う。皆は、羊の皮をかぶっとる姿しか見た事がない。ワシやネンは、藤本の皮の下のほんとの顔を知っている。 . . . 本文を読む
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(25)ワシらは『ジ・エンターテナー』。なのじゃ

2008年07月28日 11時47分52秒 | 2章-D線の切れる音
『スティング』のジ・エンターテナーじゃ。曲自体も、ゴキゲンな曲なのじゃが、編曲がギターにとって大変好ましい作りじゃった。ギター大活躍の曲なのじゃ。曲の始めから3分の1がギター合奏になっている。ギターは3パートに別れている。 . . . 本文を読む
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(24)本来の目的を見失ってはならん。のじゃ。

2008年07月27日 00時24分09秒 | 2章-D線の切れる音
1年生は【一部】と【三部】にしか出ないが、それでもアンコールを含めると、12曲も練習しなくてはならない。大阪から帰っても、ワシはずっと朝練を続けていた。なんとか定期演奏会までには弾けるようになりたい。 . . . 本文を読む
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(23)涙の夜汽車は部長を乗せて。なのじゃ。

2008年07月26日 09時33分02秒 | 2章-D線の切れる音
帰りは新幹線だ。荷物運びは新幹線に乗ってしまえば、もうお役ご免だった。ネンが左手を痛めたワシを、気づかってくれたのだ。関西方面のOBは、新大阪駅まで見送りに来てくれた。兄貴との別れは「じゃあの。」「じゃ。」で終わりだった。新幹線に乗り込む頃には、沈んでいた雰囲気も、だんだん明るくなっていく。 . . . 本文を読む
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(22)藤本の涙とワシの涙。なのじゃ

2008年07月25日 10時49分50秒 | 2章-D線の切れる音
優秀賞の重みを理解したのは正に、この時かもしれない。個人的には、自分の演奏には満足していた。アクシデントはあったものの、演奏中の一体感。集中力など、練習中には味わえなかった経験ができた。先輩達も、自分が経験したような感覚を合奏中に経験しているのだろうか。 . . . 本文を読む
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(21)リベンジは成功したのか?なのじゃ。

2008年07月23日 10時28分12秒 | 2章-D線の切れる音
兄貴が審査員のH先生の後ろに、張り付くにように立った。体を伸ばして、ぐっとH先生に近づく。やめてくれ、兄貴。そんな事をしても、誰も喜ばんぞ!ワシは冷や汗をかきながら、凝視し続けた。 . . . 本文を読む
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(20)母ちゃんを泣かしては、いかんのじゃ。

2008年07月22日 11時07分14秒 | 2章-D線の切れる音
H先生が講評をするため、マイクを持って話し始めた。その後ろに兄貴が、やはりOBの久坂先輩と一緒にいた。ワシは背筋が凍ると同時に、兄貴の言葉を思いだした。『今年はリベンジする。』 . . . 本文を読む
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(19)世界は『ローマ・トリノ』で溢れた。のじゃ。

2008年07月21日 00時16分18秒 | 2章-D線の切れる音
藤本の力強い親指の弾弦(だんげん)に、切れかけていたD線が限界を超えた。弦は切れただけでは、音はしない。切れた瞬間、弦が鞭(むち)のようにボディのどこかを叩くのだ。切れた瞬間を見たような気がした。敏(ビン)と弦が切れた瞬間、空気の波を感じた。 . . . 本文を読む
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(18)ワシは肩こり知らず。なのじゃ。

2008年07月20日 01時04分39秒 | 2章-D線の切れる音
ワシには、ほとんど指揮は関係がない。なぜなら、ワシら1年は最初から指揮なんて見ていない。見てないというより、見る余裕がないのじゃ。先ず、楽譜を見る。実は、これもあまり見る必要がない。初心者は曲を覚えていないと、弾くことなどできない。 . . . 本文を読む
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