ベテランのジャズ歌手、マーサ三宅=写真=が新作「マーサ」(ジャズフリーク)を出した。
「これが最後かも」との思いで吹き込んだ前作から約1年半。長年のファンの実業家からの申し出で、再びアルバムを作ることに。曲目や演奏家は自由に選んでいいという条件。「私は幸せ者ね」と目を細める。
長いキャリアで700~800曲を録音してきたが、「これまで吹き込んでいなかった渋いスタンダードを選びました。自慢じゃないけど、レパートリーがすごくあるんですよ」。
得意のバラードを中心に13曲。最後を締めくくる「マッカーサー・パーク」だけは、制作費を負担した実業家の希望で2度目の録音となった。
恋多き女が、過去の恋の思い出を振り返る「マイ・オールド・フレイム」は、ビリー・ホリデイの名唱で知られる。「歌詞の内容にちょっと抵抗があったんですけど、私が歌わなきゃ若い子は歌えないと思って、年輪で歌ってみたの。気持ち良く歌えました」
演奏は、編曲を手がけた二村希一率いるピアノトリオ。キーワードは「自然体」で、「奇をてらったことはしなかった。オーソドックスの中に私の良さを感じてもらえれば」。
1953年から歌い始め、再来年が音楽生活60周年。「記念のリサイタルを、という声が聞こえてきている。なかなか休ませてもらえないのよ」と、まんざらでもなさそうに語った。
(2011年6月23日
読売新聞)
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