星尋山荘's blog

彗星発見で知られたアマチュア天文家、故・本田実の最晩年の観測所です。

倉敷天文台観測室の移築・復元

2013-08-18 17:44:34 | 日記
 全国初の民間天文台として創設された、倉敷天文台の観測室の移築・復元工事が終わりました。
 移築先の、倉敷市福田町古新田のライフパーク倉敷で8月18日、式典がおこなわれ、伊東香織市長、原圭一郎倉敷天文台理事長らがテープカット。さっそく観測室内で、太陽黒点の観測が行われました。

 ☆☆☆ 旧倉敷天文台のスライディングルーフ観測室 ☆☆☆
 この旧倉敷天文台スライディングルーフ観測室は、大正15年(1926)に原澄治(倉敷市名誉市民)の資力と京都帝国大学教授山本一清の支援により、日本最初の民間天文台として建てられたもので、内部には当時、わが国では最大級となる英国ホルランド社製の口径32cmの天体望遠鏡(倉敷市指定重要文化財)が設置され、広く一般に開放されてきました。
 また、長年倉敷天文台長を務め、生涯に彗星12個、新星11個を発見した世界的な天文家・本田實(倉敷市名誉市民)も、この観測室で星の観測を行いました。
 観測室の規模は、東西4.4m、南北5・3mで、1・1mのレンガ造りの基礎の上に、桁高2.2mの木造下見張りの軸部が乗っています。屋根は切妻、鉄板張りで、室内の歯車のっいたハンドルを回転させることにより、屋根が破風の角度に沿って東西方向に滑り降りるように開くという非常にめずらしい構造をもっており、科学史上においても貴重な建物であることから、平成13年8月28日に国の登録有形文化財に登録されました。
 倉敷市では、本田實生誕100年となる平成25年に、この観測室を公益財団法人倉敷天文台から譲り受け、創立当時に近い姿で、ライフパーク倉敷に移築・復元を行いました。
    (倉敷市教育委員会の説明パネル)

移築・復元された、倉敷天文台のスライディングルーフ観測室


 原理事長(右)の説明で、観測室の屋根開閉のハンドルを操作する伊東市長(左)


 観測室内部の展示パネルの最後に、「倉敷天文台にかかわる名前のついた小惑星」として、7個が紹介され、 「星尋山荘」も。
 同席していた、発見者・命名提案者の香西洋樹先生に、あらためて御礼をのべました。

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