星尋山荘's blog

彗星発見で知られたアマチュア天文家、故・本田実の最晩年の観測所です。

星空の閉校記念行事----鳥取県八東小学校

2016-08-11 18:48:08 | 日記
 鳥取県の八東小学校(安住順一校長、50人)の閉校記念行事「星を見る会」が8月10日夕、校内でおこなわれ、教師、父母、児童ら約150人が参加しました。

 同校は倉敷天文台で活躍したアマチュア天文家・本田實先生の母校です。鳥取県ジュニア郷土研究大会の小学校の部で、同校6年生は「ふるさと八東 再発見 ~星を愛した人 本田実~」を発表し、鳥取県教育長賞を受賞してもいます。
 
  ---校長室に飾られた表彰盾---


 体育館での式典では、「星にものを尋ねる」と題して、50枚の画像を投影しながら、初めて自作の望遠鏡で月を見た感動、彗星発見に情熱を燃やした1冊の本との出会い、観測と成果とメダル、天文研究者とともに核兵器廃絶に取り組んだ署名運動、光害防止の初の条例実現への取り組み、母校に贈られた天体望遠鏡、星尋山荘からのふるさとへの想いなど、情熱の生涯を紹介しました。


 八東ミュージックベルの会は、「星の世界」「見上げてごらん夜の星を」など3曲を演奏、児童50人による歌声とお礼のあいさつ、記念撮影も。
 目玉は、1953年4月に本田先生が後輩のために寄贈したとも伝えられる口径10センチ(木辺成麿鏡)の屈折赤道儀(西村製作所)による「星を見る会」です。部品がなくなり、使われないまま、校長室で展示されていました。
 本田先生のアルバムには、望遠鏡納品時の記念写真。そこには、西村社長と教師、八東村長ら(いずれも当時)が写っていました。


 八東小学校教育の会会長が、京都の西村製作所に持ち込んで修理改修を依頼すると、ただちに整備・再塗装が施され、部品も補充され、接眼レンズまでがそろえられました。「当時2台製作。現存はこの1台。大切にしてほしい」と。

 校庭では、鳥取天文協会(多賀利寛会長)のメンバーや、鳥取市さじアストロパークの協力で望遠鏡が勢ぞろいし、月や土星などがよく見え、歓声があがりました。 本田先生が彗星捜索に使った口径12センチ双眼望遠鏡も好評でした。
 

  ---お礼を述べる安住順一校長---

 「広報やず」9月号で紹介されました。


 140年有余年の歴史を誇る八東小学校は、丹比、安部小学校との統合による新生「八東小学校」の開校にともない、2017年3月31日をもって閉校となります。

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