星尋山荘's blog

彗星発見で知られたアマチュア天文家、故・本田実の最晩年の観測所です。

28ミリ・シングルレンズで「下弦の月」撮影

2016-08-25 02:51:36 | 日記
下弦の月 月齢 21.8 8月25日午前1時 
 薄雲あり 無風

 月面画像の左は、28ミリシングルレンズ 焦点距離800ミリ、
 同右は 80ミリ色消しレンズ  焦点距離910ミリ で撮影。
  (実像サイズは合わせています)

 撮影に使用した28ミリシングルレンズは、五藤光学製(日本光学研磨)です。彗星発見で知られたアマチュア天文家・本田實先生が、鳥取県八東町(現・八頭町)の少年時代に購入・自作し、ガリレオのように感動し、夢を広げたお宝レンズです。

 レンズをおさめた桐の小箱には
 「我ニ太陽ノ黒点ヲ 木星ノ四大衛星ヲ
  土星ノ環ヲ 最初ニ見セテクレタレンズ
  28ミリシングルレンズ」と鉛筆書き。
 遺稿「星へものを尋ねて」(わが感情天文学)には、「さてこのレンズをつかって組み立てた、すべて手作りの望遠鏡ではじめて見た下弦の月の、あの魂を吸い込まれるような美しさをいまもわすれない」と。

 鳥取の生家近くのミニドーム内に、26年間残されていた三鷹光器製MK-100赤道儀に載せて、下弦の月を撮影しました。

 ガリレオが自作の望遠鏡で初めて月面観測をしてから400年あまり。むかしは、シングルレンズで望遠鏡を自作するのが普通でした。現代は、小学生が普通に使う望遠鏡も色消しレンズです。だれでも、きれいな月面を見られる時代ですね。

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