日本キリスト教団 聖峰教会

苦しい心が少し楽になるために、聖書、詩、名言を紹介します。

ひとりじゃない

2016年09月05日 | こころ

貧しさにはいろいろあります。

経済的にはうまくいっているように思われる国さえも、

奥深いところに隠された貧しさがあるのです。

それは見捨てられた人々や苦しんでいる人々が

抱えている極めて強烈な寂しさです。

 

「マザー・テレサ 愛と祈りの言葉」(PHP文庫)


聖書のみことば

 そこにザアカイという人がいた。この人は徴税人の頭で、金持ちであった。

イエスがどんな人か見ようとしたが、背が低かったので、群衆に遮られて見ることができなかった。

それで、イエスを見るために、走って先回りし、いちじく桑の木に登った。そこを通り過ぎようとしておられたからである。

イエスはその場所に来ると、上を見上げて言われた。

「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日はぜひあなたの家に泊まりたい。」

ザアカイは急いで降りて来て、喜んでイエスを迎えた。

これを見た人たちは皆つぶやいた。

「あの人は罪深いところに行って宿をとった。」

しかし、ザアカイは立ち上がって、主に言った。

「主よ、わたしは財産の半分を貧しい人に施します。また、だれかから何かだましとっていたら、それを4倍にして返します。」

イエスは言われた。

「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから。

人の子は、失われたものを捜して救うためにきたのである。」

(新約聖書 ルカによる福音書19章2〜10節)



 子どもたちにとって、夏休みがおわってまた始まる学校生活。ゆるんだ気持ちをキュッと締めると、お腹もなんとなく痛くなるような、心が重い9月の朝を迎えているかもしれません。

 知らない人ばかりの中、初めて会う人たちの中、緊張している時に、「◯◯さん」と声を掛けられると緊張がほぐれます。硬くなっている顔もほぐれます。

 「わたし」というたったひとりの存在を見つけ出してくれる方がいるだけで、私たちは変わることができます。

 「急いで降りてきなさい。」

 急ぐのは「わたし」ではなく、急いで来て「わたし」を探し出してくださったのです。

「もう大丈夫、あなたはひとりじゃない」と言うために。

不安の中にいる時、心の中に急いで来てくださるのはイエスさま。