日本キリスト教団 聖峰教会

苦しい心が少し楽になるために、聖書、詩、名言を紹介します。

曲がり角のその先に

2014年06月24日 | 今月の御言葉・いのり・メッセージ
「いま曲がり角にきたのよ。
曲がり角をまがったその先になにがあるかは、わからないの。
でもいちばんきっとよいものにちがいないとおもうの。」

                モンゴメリ作、村岡花子訳「赤毛のアン」より

野原の花がどのように育つかを考えて見なさい。働きもせず紡ぎもしない。
しかし、言っておく。
栄華を極めたソロモンでさえ、この花のひとつほどにも着飾ってはいなかった。
今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草でさえ、神はこのようによそおってくださる。
まして、あなたがたにはなおさらのことである。

新約聖書 ルカによる福音書12章27~28節


 今、毎朝、日課になっているのは、NHKの朝ドラ「アンと花子」を見ることです。かつて、私も「赤毛のアン」を夢中になって読んだことがあります。学校の図書館にはアンのシリーズ本が並んでおり、友達と競って読んでいました。つい1~2年前にも、BSで「赤毛のアン」のドラマが放映されており、見ていました。赤毛のアン大好き少女(…かつて!)なのに、私は翻訳者の村岡花子さんをの名前すら知りませんでした。この人のおかげで、私は「赤毛のアン」に出会うことが出来ていたのです。
 村岡花子さんに関する書籍が何冊も書店に並んでいます。花子さんの人生を初めて知り、また、キリスト教と関わりの深い人だったことをしりました。(幼児洗礼を受けており、ミッションスクールに学び、キリスト教の出版社教文館で働き、福音印刷会社の敬三さんと教会で結婚し、聖書を愛読しておられたようです。)貧しい家庭に生まれながらも、東洋英和女学校で学んだことが花子さんの人生の糧となり、関東大震災や息子さんの死を経験しながら、また戦争を体験しながら、その困難にくじけずに子ども達のために文学を届けるという夢を実現していった方です。女性が社会で働き、活躍するという今では普通になってきたことが、まだ珍しかった時代に、花子さんは女性の新しい生き方の模範として、先駆けとして歩みました。
 先を見すえながら、目の前の困難を乗り越えて行く姿は、「赤毛のアン」の言葉のように、曲がり角のさきに、一番よいものがあると信じて進むことができたアンと重なる生き方です。
よいものを与えてくださるのは神さま、今日も、明日も、よいものを与えてくださると信じて歩んでいきたいと思います。